JOURNAL
小山薫堂さんの白い器の別の話
おいしい料理のことを考えるのは、なんとも幸せな時間ではありませんか?器に盛り付けられる料理には、だれかのアイデアや思いやりが込められているもの。想像するとワクワクしますよね。そんな料理に欠かせない、「白い器」の魅力について紹介した小冊子をLOST AND FOUND の店頭で配布中(無くなり次第終了)。巻頭インタビューでは、小山薫堂さんが冊子限定で白い器の魅力を語ってくださいました。ここでは、冊子とは別の話を特別にご紹介します。 小山薫堂 放送作家。脚本家。料亭「下鴨茶寮」主人。1964年生まれ。「料理の鉄人」「パレ・ド・Z」「リモートシェフ」など、食をテーマにしたテレビ番組を数多く企画。映画「おくりびと」では第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回米アカデミー賞外国語部門賞を獲得。雑誌dancyu連載「一食入魂」などの執筆活動の他、地域・企業のプロジェクトアドバイザー、京都芸術大学副学長、農林水産省「料理マスターズ」審査委員、日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」の総合プロデューサーなどを務める。2025年大阪・関西万博では、テーマ事業プロデューサーの食担当として、シグネチャーパビリオン「EARTH MART」を企画。 薫堂さん:「白い器といって思い浮かぶのは、誕生日のときに『Happy Birthday』とメッセージを入れてもらう、所謂キャンパスになっているバースデープレートですね。うちは企画会社なので、スタッフの誕生日を大切にしていまして」 と話し始めた薫堂さん。企画の原点は、大切な人の誕生日をお祝いすることだと言います。 薫堂さん:「多くの人が最初に企画するのは多分、お父さんやお母さんや家族、友人の誕生日のお祝いですよね。僕も子どもの頃、凝っていろんなプレゼントをしてきました。あれが企画の原点だと思っているので、会社でも、全社員のバースデーサプライズを企画してもらっています。今40人くらいのスタッフがいるんですけど、毎回一人の隊長が38人を動かしながらやってくれています」 恒例の行事ゆえに、誕生日をお祝いされると分かりながら過ごすスタッフへのサプライズは難しそう! 薫堂さん:「そうなんですよ。そろそろ自分だよな、ってみんな思ってますからね(笑)。それを縫ってやらなきゃいけないんで、本当に難しいと思います。」 薫堂さん:「僕と副社長とで誕生日月のスタッフをちょっといいレストランに連れて行くというのも決まりなんです。どこに行くかも言わずに、フォーマルなのか、服装だけ伝えておいて。みんなどんどん贅沢になってきていて、『明日は焼き鳥だからね』と伝えると、大体『えーー』とがっかりされるんです。あえて一次会で焼き鳥に行った後、二次会で高級なフレンチに行き、シェフに強引にお願いして締めのひと皿とデセールだけ頼んで、すごいワインと楽しむなんていうこともありましたね」 企画のプロ集団が、自分たちのために本気で企画をする。毎回どんな企画だったのかを知りたくなってしまいます。そんなお祝いムードの中で、出演回数の最も多いのが真っ白な器。メッセージや名前が書かれたバースデープレートなのだそう。 薫堂さん:「月に一度はバースデープレートを見ている気がしますね。考えてみれば、白いお皿って、流行り廃りがないし飽きないですよね。やっぱり、シンプルな白いお皿の力はすごい」 薫堂さん:「僕は食事中になるべくお皿を変えない方が好きなんですよ。毎回取り皿を変えるお店もありますが、それを洗わせることに抵抗を感じるんです。白いお皿だったらどんな料理にも、例えばそれがフレンチでも焼きそばでも合うから、変える必要もないですし、特に家で使うなら絶対いいなと思いますね。なんて言いつつ、実は今事務所で皆が使えるお皿がないんですよ。数がそろってちょうど良いものを探せていなくて。結局コーヒーソーサーを取り皿にしていて、食べる度に、こんなこと本当にやめたい!と思っています(笑)」 そう言って、LOST AND FOUNDの店内で、あれこれいろんなタイプの白い器を熟視する薫堂さんでした。アイデアや思いやりが込められた真っ白なバースデープレート。シンプルな器にこそ、人の温かな想いが込められているのかもしれません。 Text by Sahoko SekiPhoto by Kiyoko Eto
小山薫堂さんの白い器の別の話
おいしい料理のことを考えるのは、なんとも幸せな時間ではありませんか?器に盛り付けられる料理には、だれかのアイデアや思いやりが込められているもの。想像するとワクワクしますよね。そんな料理に欠かせない、「白い器」の魅力について紹介した小冊子をLOST AND FOUND の店頭で配布中(無くなり次第終了)。巻頭インタビューでは、小山薫堂さんが冊子限定で白い器の魅力を語ってくださいました。ここでは、冊子とは別の話を特別にご紹介します。 小山薫堂 放送作家。脚本家。料亭「下鴨茶寮」主人。1964年生まれ。「料理の鉄人」「パレ・ド・Z」「リモートシェフ」など、食をテーマにしたテレビ番組を数多く企画。映画「おくりびと」では第32回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第81回米アカデミー賞外国語部門賞を獲得。雑誌dancyu連載「一食入魂」などの執筆活動の他、地域・企業のプロジェクトアドバイザー、京都芸術大学副学長、農林水産省「料理マスターズ」審査委員、日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」の総合プロデューサーなどを務める。2025年大阪・関西万博では、テーマ事業プロデューサーの食担当として、シグネチャーパビリオン「EARTH MART」を企画。 薫堂さん:「白い器といって思い浮かぶのは、誕生日のときに『Happy Birthday』とメッセージを入れてもらう、所謂キャンパスになっているバースデープレートですね。うちは企画会社なので、スタッフの誕生日を大切にしていまして」 と話し始めた薫堂さん。企画の原点は、大切な人の誕生日をお祝いすることだと言います。 薫堂さん:「多くの人が最初に企画するのは多分、お父さんやお母さんや家族、友人の誕生日のお祝いですよね。僕も子どもの頃、凝っていろんなプレゼントをしてきました。あれが企画の原点だと思っているので、会社でも、全社員のバースデーサプライズを企画してもらっています。今40人くらいのスタッフがいるんですけど、毎回一人の隊長が38人を動かしながらやってくれています」 恒例の行事ゆえに、誕生日をお祝いされると分かりながら過ごすスタッフへのサプライズは難しそう! 薫堂さん:「そうなんですよ。そろそろ自分だよな、ってみんな思ってますからね(笑)。それを縫ってやらなきゃいけないんで、本当に難しいと思います。」 薫堂さん:「僕と副社長とで誕生日月のスタッフをちょっといいレストランに連れて行くというのも決まりなんです。どこに行くかも言わずに、フォーマルなのか、服装だけ伝えておいて。みんなどんどん贅沢になってきていて、『明日は焼き鳥だからね』と伝えると、大体『えーー』とがっかりされるんです。あえて一次会で焼き鳥に行った後、二次会で高級なフレンチに行き、シェフに強引にお願いして締めのひと皿とデセールだけ頼んで、すごいワインと楽しむなんていうこともありましたね」 企画のプロ集団が、自分たちのために本気で企画をする。毎回どんな企画だったのかを知りたくなってしまいます。そんなお祝いムードの中で、出演回数の最も多いのが真っ白な器。メッセージや名前が書かれたバースデープレートなのだそう。 薫堂さん:「月に一度はバースデープレートを見ている気がしますね。考えてみれば、白いお皿って、流行り廃りがないし飽きないですよね。やっぱり、シンプルな白いお皿の力はすごい」 薫堂さん:「僕は食事中になるべくお皿を変えない方が好きなんですよ。毎回取り皿を変えるお店もありますが、それを洗わせることに抵抗を感じるんです。白いお皿だったらどんな料理にも、例えばそれがフレンチでも焼きそばでも合うから、変える必要もないですし、特に家で使うなら絶対いいなと思いますね。なんて言いつつ、実は今事務所で皆が使えるお皿がないんですよ。数がそろってちょうど良いものを探せていなくて。結局コーヒーソーサーを取り皿にしていて、食べる度に、こんなこと本当にやめたい!と思っています(笑)」 そう言って、LOST AND FOUNDの店内で、あれこれいろんなタイプの白い器を熟視する薫堂さんでした。アイデアや思いやりが込められた真っ白なバースデープレート。シンプルな器にこそ、人の温かな想いが込められているのかもしれません。 Text by Sahoko SekiPhoto by Kiyoko Eto
伯爵・三田村さんの白い器の話 時代に寄り添う昭和生まれの純喫茶と白い器
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第六回は巣鴨の純喫茶「伯爵」の三田村さんです。 昭和53年(1978年)創業の「珈琲専門館 伯爵 巣鴨店」は地元で愛される純喫茶。カラフルなステンドグラスや花柄のクッションフロア、彫刻風の置物など、色々なものが入り混じりながらも時を経てまとまり、温かみを醸し出しています。 「接客がしたくて20年以上前にアルバイトから入りました。当時からピザトーストとサラダのセットにはNIKKOのオーバルプレートを使っています」と支配人の三田村豊さん。「純喫茶ならではの大きめのトーストも収まる絶妙なサイズ感と柄のない潔い白さが重宝しています。他に代わるものがありません」と熱を込めて語ってくださいました。時代とともに価格は上がり、分煙化が図られ、純喫茶ブームによる若い客も増えたそうですが、メニューと白い器、そしてそれを使うスタッフの想いは変わらない。昭和生まれの純喫茶には、今日も多くの人が憩い、さらなる時が刻まれています。 1983年から使われているファインボーンチャイナのバックスタンプ 珈琲専門館 伯爵 巣鴨店東京都豊島区巣鴨1-12-303-3947-7855https://hakusyaku-sugamo.owst.jp/ Text by Mio AmariPhoto by Kiyoko Eto
伯爵・三田村さんの白い器の話 時代に寄り添う昭和生まれの純喫茶と白い器
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第六回は巣鴨の純喫茶「伯爵」の三田村さんです。 昭和53年(1978年)創業の「珈琲専門館 伯爵 巣鴨店」は地元で愛される純喫茶。カラフルなステンドグラスや花柄のクッションフロア、彫刻風の置物など、色々なものが入り混じりながらも時を経てまとまり、温かみを醸し出しています。 「接客がしたくて20年以上前にアルバイトから入りました。当時からピザトーストとサラダのセットにはNIKKOのオーバルプレートを使っています」と支配人の三田村豊さん。「純喫茶ならではの大きめのトーストも収まる絶妙なサイズ感と柄のない潔い白さが重宝しています。他に代わるものがありません」と熱を込めて語ってくださいました。時代とともに価格は上がり、分煙化が図られ、純喫茶ブームによる若い客も増えたそうですが、メニューと白い器、そしてそれを使うスタッフの想いは変わらない。昭和生まれの純喫茶には、今日も多くの人が憩い、さらなる時が刻まれています。 1983年から使われているファインボーンチャイナのバックスタンプ 珈琲専門館 伯爵 巣鴨店東京都豊島区巣鴨1-12-303-3947-7855https://hakusyaku-sugamo.owst.jp/ Text by Mio AmariPhoto by Kiyoko Eto
cinq・染谷さんの白い器の話 予約困難な人気のカフェが指名するのは「REMASTERED」
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第五回は北浦和のカフェ「cinq」の染谷さんです。 「以前は生成り色の器を使っていたのですが、白がどんな料理にも合う万能な色であることに目覚めて、ずっと探していました。ちょうどそんな時です。「LOST AND FOUND」でREMASTEREDに出合ったのは。使いやすそうだとスタッフにも好評だったので、購入を決めました」。こう話すのは、北浦和にある予約の取れない一軒家カフェ「cinq(サンク)」の店主、染谷有子さん。「REMASTERED」はNIKKOの数あるアーカイブの中から現代の暮らしを豊かに導いてくれるものを選び抜き、再編集したファインボーンチャイナのコレクションです。 「特に重宝するのが26cmのオーバル皿。ワンプレートランチに使ったり、ケーキを盛り合わせたり、パフェの受け皿にしたりと、幅広く利用できます。持ちやすいので女性スタッフが1階のキッチンと2階席を階段で行き来する時にも安心です。もう手放せません」。 REMASTEREDで蘇った、伝統的なダブルフェニックスのバックスタンプ cinq(サンク)埼玉県さいたま市浦和区元町2-9-7048-886-5000https://cinqcafe.com/ Text by Mio AmariPhoto by Moe Kurita
cinq・染谷さんの白い器の話 予約困難な人気のカフェが指名するのは「REMASTERED」
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第五回は北浦和のカフェ「cinq」の染谷さんです。 「以前は生成り色の器を使っていたのですが、白がどんな料理にも合う万能な色であることに目覚めて、ずっと探していました。ちょうどそんな時です。「LOST AND FOUND」でREMASTEREDに出合ったのは。使いやすそうだとスタッフにも好評だったので、購入を決めました」。こう話すのは、北浦和にある予約の取れない一軒家カフェ「cinq(サンク)」の店主、染谷有子さん。「REMASTERED」はNIKKOの数あるアーカイブの中から現代の暮らしを豊かに導いてくれるものを選び抜き、再編集したファインボーンチャイナのコレクションです。 「特に重宝するのが26cmのオーバル皿。ワンプレートランチに使ったり、ケーキを盛り合わせたり、パフェの受け皿にしたりと、幅広く利用できます。持ちやすいので女性スタッフが1階のキッチンと2階席を階段で行き来する時にも安心です。もう手放せません」。 REMASTEREDで蘇った、伝統的なダブルフェニックスのバックスタンプ cinq(サンク)埼玉県さいたま市浦和区元町2-9-7048-886-5000https://cinqcafe.com/ Text by Mio AmariPhoto by Moe Kurita
萬珍樓・千葉さんの白い器の話 絵付けが映える白い大皿と銘々皿が特別な席を彩る
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第四回は広東料理の老舗「萬珍樓」の千葉さんです。 日本が開国して間もない明治の初期より横浜の地で歴史を刻んできた広東料理の老舗「萬珍樓」にはオンリーワンのNIKKOの器があります。同店オーナーの親族にあたる芸術家が白い器に可愛らしい唐子の絵付けを施したもので、特別な席の料理にのみ用いられているそうです。この日は、プリプリの海老をトマトの旨み豊かなチリソースでいただく名物のエビチリと共に、大皿と銘々皿が登場しました。 「料理は基本的に大皿で運ばれ、スタッフが席上で人数分に取り分けるのですが、絶妙な厚みを持ったこの器は手に馴染むのでサービスしやすい。また、独特の白さのおかげでしょうか、食卓に品も生まれるような気がします」とは、支配人を務める千葉大志さん。「萬珍樓本店」は横浜中華街でも指折りの格式高い高級中華料理店。「晴れの日のご利用も多々ありますが、そこにはこの磁器が必要だと実感しております」。 温かみのある絵付けをした芸術家のサインが刻印されているバックスタンプ 萬珍樓本店神奈川県横浜市中区山下町1530120-284-004https://www.manchinro.com/ Text by Mio AmariPhoto by Kiyoko Eto
萬珍樓・千葉さんの白い器の話 絵付けが映える白い大皿と銘々皿が特別な席を彩る
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第四回は広東料理の老舗「萬珍樓」の千葉さんです。 日本が開国して間もない明治の初期より横浜の地で歴史を刻んできた広東料理の老舗「萬珍樓」にはオンリーワンのNIKKOの器があります。同店オーナーの親族にあたる芸術家が白い器に可愛らしい唐子の絵付けを施したもので、特別な席の料理にのみ用いられているそうです。この日は、プリプリの海老をトマトの旨み豊かなチリソースでいただく名物のエビチリと共に、大皿と銘々皿が登場しました。 「料理は基本的に大皿で運ばれ、スタッフが席上で人数分に取り分けるのですが、絶妙な厚みを持ったこの器は手に馴染むのでサービスしやすい。また、独特の白さのおかげでしょうか、食卓に品も生まれるような気がします」とは、支配人を務める千葉大志さん。「萬珍樓本店」は横浜中華街でも指折りの格式高い高級中華料理店。「晴れの日のご利用も多々ありますが、そこにはこの磁器が必要だと実感しております」。 温かみのある絵付けをした芸術家のサインが刻印されているバックスタンプ 萬珍樓本店神奈川県横浜市中区山下町1530120-284-004https://www.manchinro.com/ Text by Mio AmariPhoto by Kiyoko Eto
caillou・安達さんの白い器の話 実力派のフレンチは白い器と無限の創造で今までの常識を覆す
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第二回は西小山にあるフレンチ「caillou」の安達さんです。 食通には言わずと知れたフランス料理の名店で修業を積んだ安達晃一シェフが腕を振るい「ミシュランガイド東京」や「ラ・リスト」に掲載された「caillou(カイユ)」は、2022年のオープン以来、店で使う器をニッコーのファインボーンチャイナで統一しています。「修業中からこの白い器が美しいことはよく知っていました」とシェフ。ガストロノミーでの経験から「食事をより自由に楽しんでもらいたい」という考えに辿り着き、現在はキッチンカウンターに厳選した食材と大小さまざまな器を用意。ゲストと相談しながらオートクチュールスタイルの一皿を提供しています。 「白は何色にも染まらない色。白い器は料理人にも自由な発想、自由なクリエーションを促してくれると思います」。そう話すシェフのもとには食いしん坊なゲストはもちろんのこと、次世代の若い料理人も集まり、いい気が流れています。 世界的に著名なプロダクトデザイナー・Bodo Sperleinによる器がお気に入り caillou(カイユ)東京都目黒区原町1-7-9 ドゥーエ西小山 1F03-6452-2985https://caillou.jp/ Text by Mio AmariPhoto by Kiyoko Eto
caillou・安達さんの白い器の話 実力派のフレンチは白い器と無限の創造で今までの常識を覆す
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第二回は西小山にあるフレンチ「caillou」の安達さんです。 食通には言わずと知れたフランス料理の名店で修業を積んだ安達晃一シェフが腕を振るい「ミシュランガイド東京」や「ラ・リスト」に掲載された「caillou(カイユ)」は、2022年のオープン以来、店で使う器をニッコーのファインボーンチャイナで統一しています。「修業中からこの白い器が美しいことはよく知っていました」とシェフ。ガストロノミーでの経験から「食事をより自由に楽しんでもらいたい」という考えに辿り着き、現在はキッチンカウンターに厳選した食材と大小さまざまな器を用意。ゲストと相談しながらオートクチュールスタイルの一皿を提供しています。 「白は何色にも染まらない色。白い器は料理人にも自由な発想、自由なクリエーションを促してくれると思います」。そう話すシェフのもとには食いしん坊なゲストはもちろんのこと、次世代の若い料理人も集まり、いい気が流れています。 世界的に著名なプロダクトデザイナー・Bodo Sperleinによる器がお気に入り caillou(カイユ)東京都目黒区原町1-7-9 ドゥーエ西小山 1F03-6452-2985https://caillou.jp/ Text by Mio AmariPhoto by Kiyoko Eto
organ・紺野さんの白い器の話 ロックに生きるビストロの店主は、白い器に自由を見出す
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第一回は西荻窪のビストロ「organ」の紺野さんです。 若い頃にアメリカに渡りロックスターを目指したこともある「organ(オルガン)」店主・紺野真さんは、独自の世界観を持った人。店内にはアナログのレコードや写真集、アンティークのミシンが置かれ、机も椅子もバラバラです。「物事を規定したくないんでしょうね」。そう話す紺野さんは予定調和を肯定しません。 メニューに対してもそう。「市場に行って素材と向き合い、それから店にある器を思い出してどんな料理にしようか頭をひねります。その時間が一番楽しい」。そんなワクワクするひと時に欠かせないのがNIKKOの白い器だそう。「とことん考えさえてくれるんですよ。例えばこのラビオリ。今回は白を活かそうと思ってシンプルに仕立てましたが、ソースの色に合わせてムール貝なんかを添えて遊ぶのもいい。可能性を与えてくれます」。紺野さんにとっての白い器は自由を尊ぶロックンロールに通じるものなのかもしれません。 今回紺野さんが使用した器のバックスタンプ organ(オルガン)東京都杉並区西荻南2-19-1203-5941-5388Instagram:organ_tokyo Text by Mio AmariPhoto by Kiyoko Eto
organ・紺野さんの白い器の話 ロックに生きるビストロの店主は、白い器に自由を見出す
NIKKOを愛用する人をインタビュー。語られたのはあらゆる場面に寄り添う普遍性と、無垢ゆえに人と人をつなぐ懐の深さでした。第一回は西荻窪のビストロ「organ」の紺野さんです。 若い頃にアメリカに渡りロックスターを目指したこともある「organ(オルガン)」店主・紺野真さんは、独自の世界観を持った人。店内にはアナログのレコードや写真集、アンティークのミシンが置かれ、机も椅子もバラバラです。「物事を規定したくないんでしょうね」。そう話す紺野さんは予定調和を肯定しません。 メニューに対してもそう。「市場に行って素材と向き合い、それから店にある器を思い出してどんな料理にしようか頭をひねります。その時間が一番楽しい」。そんなワクワクするひと時に欠かせないのがNIKKOの白い器だそう。「とことん考えさえてくれるんですよ。例えばこのラビオリ。今回は白を活かそうと思ってシンプルに仕立てましたが、ソースの色に合わせてムール貝なんかを添えて遊ぶのもいい。可能性を与えてくれます」。紺野さんにとっての白い器は自由を尊ぶロックンロールに通じるものなのかもしれません。 今回紺野さんが使用した器のバックスタンプ organ(オルガン)東京都杉並区西荻南2-19-1203-5941-5388Instagram:organ_tokyo Text by Mio AmariPhoto by Kiyoko Eto