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行方ひさこのLOST AND FOUNDなスタイル White Mountaineeringデザイナー相澤陽介編

行方ひさこのLOST AND FOUNDなスタイル White Mountaineeringデ...

2023/05/31

 時代を明るくリードしてくれる、様々な分野にまつわるプロフェッショナルたち。そんなプロたちが選んだLOST AND FOUNDのアイテムと共にお送りする「行方ひさこのLOST ANDFOUNDなスタイル」。仕事、プライベート共にたくさんのものを見て、真摯に向き合ってきた彼らだからこその、なにかを選択する時の視点やこだわり、ものと向き合う姿勢などを掘り下げていきます。 相澤陽介 多摩美術大学デザイン科染織デザイン専攻を卒業後コムデギャルソン入社。2006年にWhite Mountaineeringをスタート。これまでに、Moncler W、BURTON THIRTEENなどさまざまなブランドのデザインを手掛ける。また、2021年秋冬にはUNIQLOとのコラボレーション「UNIQLO and White Mountaineering」を発表。北海道コンサドーレ札幌の取締役&クリエイティブディレクター。新たな建築プロジェクト「NOT A HOTEL」北軽井沢のディレクションなど活躍は多岐にわたる。多摩美術大学、東北芸術工科大学客員教授。 今回は、White Mountaineeringのデザイナーだけでなく、様々なジャンルで活躍されている相澤陽介さんのをゲストにお迎えしました。軽井沢駅からそう離れていないのに、森へと続く道に入ると、一瞬で穏やかな時間に包まれました。木漏れ日の緑色の光が差し込む道をさらに進むと、語りかけてくるかのような鳥の声が響き、瑞々しい空気に。そんな場所にある相澤さんのアトリエにお邪魔して、お話を伺ってきました。LOST AND FOUNDからおすすめのアイテムを数点選んでいただき、それぞれの気に入ったポイントなどもお話しいただきます。 山のアトリエでの静謐な時間 行方:素敵なアトリエ!緑に囲まれた素晴らしいシチュエーションですね。どうして中軽井沢を選ばれたのですか?相澤さん:子供の頃から高校時代までジュニアチームでアイスホッケーをしていて、軽井沢スケートリンクでもよく練習をしていたので馴染みもありましたし、都内からちょうど良い距離感だなと思っていました。いくつか候補地があったのですが、長いことWhite Mountaineeringというブランドをしているし、アトリエはやっぱり山にないと!ということでここに決めました。アトリエの反対側が浅間山の国有林なので、これ以上開発されないというのも良い感じだなと。行方:うん、山にあってほしい(笑)。開発がこれ以上進まないのはとても良い、最高の環境ですね。ご家族がいらっしゃる時はどんな過ごし方をされるのですか?相澤さん:僕は家には仕事を持ち込まないタイプなので、週末に家族が来たら仕事はしないですね。子供たちがテニスをしているのですが、この辺りはテニスコートも多いですし、よくゲームもします。夕方になると焚き火をしたり。最近は料理が趣味。ここにいる時は全て僕が作るので、キッチンの高さは僕に合わせて作りました。 ここは築40年以上経っているボロボロの物件だったので、柱をいくつか残してフルリノベーションしました。仲の良い友人のインテリアデザイナーの事務所に通い、色々相談をしながら1年半かけて造りました。今、6月のコレクションに向けての準備をしているのですが、ここにいると誰にも邪魔されないから3倍くらいのスピードで仕事がこなせるんですよ。週末はできるだけ家族と過ごしますが、ここには平日に1人で来ることが多いです。代官山にいてもここにいてもやることは変わらない。だったら環境がいい方が、落ち着いてゆっくり考える時間も取れるのでいいですよね。 自ら手を動かすことにこだわる 行方:かなり広い分野で活躍をされていますが、相澤さんはファッションの分野に関わらず、「デザイン」をされているという印象を受けます。相澤さん:そうなんですよ。クリエイティブデザイナーやアドバイザーとして仕事が広がっていく人も多いと思いますが、僕は自分でデザインをする、自分の手を動かすということにこだわっています。大学で染色と織物を学んだのですが、自分の手を使ってものを作る職人に近いことをやりたかったんですよね。北海道コンサドーレ札幌では取締役に就任しましたが、ユニフォームをはじめ、デザインは自分でしています。デザイナーって言葉の解釈が難しいんですよね。北海道コンサドーレ札幌のデザイナーっていう肩書きだったら変じゃないですか(笑)。なので、統括するという意味でクリエイティブディレクターっていう肩書きになってます。行方: NOT A HOTELではどのくらいデザインをされていますか?相澤さん:建築士ではないので製図は描けないので、草案からコンセプトを考え、ラフスケッチまでして、そこからは建築士と一緒に動いて作っています。もちろん、素材などは全て選びます。今日、ちょうどCGが出来上がってきたので見ます?行方:是非是非。え!これCGなんですね。 相澤さん:そうなんです。本当に岩の上に建てるんですよ。大昔に浅間山噴火の際、溶岩が全て群馬県側に流れ、鬼押出し園という溶岩だらけの国立公園の真下くらいに造るのですが、周りに大きな岩がたくさんあるんです。そんな岩の上に造りたいなぁなんて素人考えだったのですが、耐震や地盤とか調べていったら「実現できそうだ。」ということで進めています。行方:わぁ、何メートルもの岩の上に家を建てるなんて、すごいことを考えましたね!相澤さん:いろいろな大きさやシチュエーションで5棟建ちます。岩の上や小川の上とか、地形に合わせて。基本コンセプトは同じですが、サイズは全て違います。都市で生活をしている人がリラックスできる場所が北軽井沢で作れたらおもしろいなと思って。アイディアの原型はこのアトリエなんです。行方:そうか、少し似ていますよね。相澤さん:似てるというか引用している感じですね。ここはたまたま古いものをリノベしたので100%じゃないけれど、NOT A HOTELは、生活環境のいい山の中に5棟立てたら面白いかなって。行方:いつ完成予定ですか?相澤さん:来年の春、プレオープンです。行方:どんな経緯でデザインすることになったのですか?相澤さん:NOT...

行方ひさこのLOST AND FOUNDなスタイル White Mountaineeringデ...

2023/05/31

 時代を明るくリードしてくれる、様々な分野にまつわるプロフェッショナルたち。そんなプロたちが選んだLOST AND FOUNDのアイテムと共にお送りする「行方ひさこのLOST ANDFOUNDなスタイル」。仕事、プライベート共にたくさんのものを見て、真摯に向き合ってきた彼らだからこその、なにかを選択する時の視点やこだわり、ものと向き合う姿勢などを掘り下げていきます。 相澤陽介 多摩美術大学デザイン科染織デザイン専攻を卒業後コムデギャルソン入社。2006年にWhite Mountaineeringをスタート。これまでに、Moncler W、BURTON THIRTEENなどさまざまなブランドのデザインを手掛ける。また、2021年秋冬にはUNIQLOとのコラボレーション「UNIQLO and White Mountaineering」を発表。北海道コンサドーレ札幌の取締役&クリエイティブディレクター。新たな建築プロジェクト「NOT A HOTEL」北軽井沢のディレクションなど活躍は多岐にわたる。多摩美術大学、東北芸術工科大学客員教授。 今回は、White Mountaineeringのデザイナーだけでなく、様々なジャンルで活躍されている相澤陽介さんのをゲストにお迎えしました。軽井沢駅からそう離れていないのに、森へと続く道に入ると、一瞬で穏やかな時間に包まれました。木漏れ日の緑色の光が差し込む道をさらに進むと、語りかけてくるかのような鳥の声が響き、瑞々しい空気に。そんな場所にある相澤さんのアトリエにお邪魔して、お話を伺ってきました。LOST AND FOUNDからおすすめのアイテムを数点選んでいただき、それぞれの気に入ったポイントなどもお話しいただきます。 山のアトリエでの静謐な時間 行方:素敵なアトリエ!緑に囲まれた素晴らしいシチュエーションですね。どうして中軽井沢を選ばれたのですか?相澤さん:子供の頃から高校時代までジュニアチームでアイスホッケーをしていて、軽井沢スケートリンクでもよく練習をしていたので馴染みもありましたし、都内からちょうど良い距離感だなと思っていました。いくつか候補地があったのですが、長いことWhite Mountaineeringというブランドをしているし、アトリエはやっぱり山にないと!ということでここに決めました。アトリエの反対側が浅間山の国有林なので、これ以上開発されないというのも良い感じだなと。行方:うん、山にあってほしい(笑)。開発がこれ以上進まないのはとても良い、最高の環境ですね。ご家族がいらっしゃる時はどんな過ごし方をされるのですか?相澤さん:僕は家には仕事を持ち込まないタイプなので、週末に家族が来たら仕事はしないですね。子供たちがテニスをしているのですが、この辺りはテニスコートも多いですし、よくゲームもします。夕方になると焚き火をしたり。最近は料理が趣味。ここにいる時は全て僕が作るので、キッチンの高さは僕に合わせて作りました。 ここは築40年以上経っているボロボロの物件だったので、柱をいくつか残してフルリノベーションしました。仲の良い友人のインテリアデザイナーの事務所に通い、色々相談をしながら1年半かけて造りました。今、6月のコレクションに向けての準備をしているのですが、ここにいると誰にも邪魔されないから3倍くらいのスピードで仕事がこなせるんですよ。週末はできるだけ家族と過ごしますが、ここには平日に1人で来ることが多いです。代官山にいてもここにいてもやることは変わらない。だったら環境がいい方が、落ち着いてゆっくり考える時間も取れるのでいいですよね。 自ら手を動かすことにこだわる 行方:かなり広い分野で活躍をされていますが、相澤さんはファッションの分野に関わらず、「デザイン」をされているという印象を受けます。相澤さん:そうなんですよ。クリエイティブデザイナーやアドバイザーとして仕事が広がっていく人も多いと思いますが、僕は自分でデザインをする、自分の手を動かすということにこだわっています。大学で染色と織物を学んだのですが、自分の手を使ってものを作る職人に近いことをやりたかったんですよね。北海道コンサドーレ札幌では取締役に就任しましたが、ユニフォームをはじめ、デザインは自分でしています。デザイナーって言葉の解釈が難しいんですよね。北海道コンサドーレ札幌のデザイナーっていう肩書きだったら変じゃないですか(笑)。なので、統括するという意味でクリエイティブディレクターっていう肩書きになってます。行方: NOT A HOTELではどのくらいデザインをされていますか?相澤さん:建築士ではないので製図は描けないので、草案からコンセプトを考え、ラフスケッチまでして、そこからは建築士と一緒に動いて作っています。もちろん、素材などは全て選びます。今日、ちょうどCGが出来上がってきたので見ます?行方:是非是非。え!これCGなんですね。 相澤さん:そうなんです。本当に岩の上に建てるんですよ。大昔に浅間山噴火の際、溶岩が全て群馬県側に流れ、鬼押出し園という溶岩だらけの国立公園の真下くらいに造るのですが、周りに大きな岩がたくさんあるんです。そんな岩の上に造りたいなぁなんて素人考えだったのですが、耐震や地盤とか調べていったら「実現できそうだ。」ということで進めています。行方:わぁ、何メートルもの岩の上に家を建てるなんて、すごいことを考えましたね!相澤さん:いろいろな大きさやシチュエーションで5棟建ちます。岩の上や小川の上とか、地形に合わせて。基本コンセプトは同じですが、サイズは全て違います。都市で生活をしている人がリラックスできる場所が北軽井沢で作れたらおもしろいなと思って。アイディアの原型はこのアトリエなんです。行方:そうか、少し似ていますよね。相澤さん:似てるというか引用している感じですね。ここはたまたま古いものをリノベしたので100%じゃないけれど、NOT A HOTELは、生活環境のいい山の中に5棟立てたら面白いかなって。行方:いつ完成予定ですか?相澤さん:来年の春、プレオープンです。行方:どんな経緯でデザインすることになったのですか?相澤さん:NOT...

行方ひさこのLOST AND FOUNDなスタイル - ライフスタイリスト大田由香梨編

行方ひさこのLOST AND FOUNDなスタイル - ライフスタイリスト大田由香梨編

2023/05/11

時代を明るくリードしてくれる、様々な分野にまつわるプロフェッショナルたち。そんなプロたちが選んだLOST AND FOUNDのアイテムと共にお送りする「行方ひさこのLOST ANDFOUNDなスタイル」。仕事、プライベート共にたくさんのものを見て、真摯に向き合ってきた彼らだからこその、なにかを選択する時の視点やこだわり、ものと向き合う姿勢などを掘り下げていきます。 大田由香梨 ライフスタイリスト スタイリストとしてファッション業界で活動をスタートさせた後、住空間、FOODディレクションなど、衣食住<ライフスタイル>をスタイリングする”ライフスタイリスト”として活動。自身のブランドのディレクションの他、企業・ブランドのコンサルティングなど、クリエイティブ活動を通じて豊かでサステナブルな暮らしを多角的に提案している。  今回は、ファッションスタイリストとして業界の中心で活躍され、そこから入居していたビルの取り壊しにより惜しまれながら閉店したカフェレストラン「ORGANIC TABLE LAPAZ」をはじめ、インテリア、香り、食品の開発など、生活にまつわる様々なもののデザインやディレクションをされているライフスタイリストの大田由香梨さんにお話しをお伺いします。 柔らかい心で軽やかに選ぶ 行方:随分前のことになりますが、ファッションスタイリストとしてご活躍されていてとてもお忙しい中、オーガニックカフェを立ち上げられたことがすごく衝撃的でした。当時はファッションに携わっている人の中に、食事や環境のことに興味を持っている人は極端に少なかったように感じていたから、余計にインパクトがありました。由香梨さん:自分で全てする人ってなかなかいなかったかもしれないですね。行方:ですよね!どんな経緯で決断に至ったのですか?由香梨さん:20代の時はファッション誌などの仕事が多く、すごいスピードの中で我を失くすように仕事に夢中になっていました。それはそれでとても楽しかったけれど、30代に近づくにつれての感情の変化だったりとか、少しずつ自分の中に矛盾が生まれてきてしまったんです。このままだと大好きなファッションが嫌いになってしまうかもしれないと思い、もう一度自分に立ち帰れるように見直すタイミングなのかもしれないと。震災も重なり、自分自身の人生と向き合える、表現できる場所が欲しいなと思うようになりました。空間のコーディネートも大好きだったので、雑貨やインテリアのお店をやりたいという構想からスタートしました。キッチンのある居抜き物件だったので、コーヒーとか出せたらいいね!というところから全てが始まりました。行方:最初はそうだったんですね。インテリアにもこだわりを感じて、とてもリラックスできる素敵な場所でした。由香梨さん:せっかく食事を出すのであれば、海外に行った時に感じていたことを表現したいなと。その当時、ロスやNYではヴィーガンやローフードを選択できるお店が多かったのですが日本にはほとんどなかったので、まずマクロビオティックの食が楽しめるお店を作りたいと。行方:最初から食事を出す事業計画をみっちり立ててから立ち上げたというわけではなく、臨機応変に変えていったのですね。由香梨さん:人の口に入るもの、食べるもの、身体を作るものを提供するとなると、責任重大ですし、どんどんこだわりが強くなりすぎて全然儲からないなと(笑)。行方:すごく良くわかります(笑)。 由香梨さん:食と向き合うと、すごくシンプルに環境のことだったり地球のことだったり……全てのことがおのずと繋がってくる、野菜は大地のイメージがつきやすいと思うのですが、家具もファッションも全てはこの大地から生まれてくるものしかないから。そんな気付きをもっと丁寧に伝えていけるようにしたいなと思うようになりましたね。自分で農家や調味料を探したり、いろいろやってきた10年間でしたね。自分自身のメディアというか、自分の想いや思考を伝える場所になっていたから、売上というよりはきちんと作っている農家さんの一番の消費者でありたい、たくさんの人にそれを知ってもらいたいと、最後の5年くらいはメディアとしての役割だと思って走り続けていました。 行方:嫌いになりそうだったファッションとも、バランスを取ることでずっと続けられているんですね。由香梨さん:雑誌の世界よりもっと時間軸が長い、ブランドを成長させる、作っていくという方向に切り替わっていきました。新しいものだけを追い求める仕事より、そういう方が自分の性に合っていたんですね。行方:いつからライフスタイリストと名乗られるようになりましたか?由香梨さん:それは、説明ができなくなったので無理くりつけた感じだったんだけど(笑)。ファッションの仕事をする時はファッションスタイリストだし、食の仕事をする時はフードスタイリストと言われることもあるし、インテリアの仕事をすることもあるんだけど、「お仕事は何をしているんですか?」と聞かれた時に、全てを答えることが面倒になったので、衣食住のスタイリストをやっていますと答えるようになったのがきっかけかな。行方:ライフスタイリストって生き方のコツや指針を提案していく素敵なネーミングですね。 全ての想いを吸い上げてもらい、自分たちで造るshirako no ie 行方:今、由香梨さんが手掛けられているshirako no ie (シラコイエ)のこともとても気になってます。由香梨さん:みなさんに「いつ、オープンなんですか?」とよく聞かれるのですが、実は目的があってやってきたわけではなくて、たまたま出会って引き継いでしまって、2年かけて修繕し続けて、やっと今カタチになりつつあるという感じ。まだベッドルームもないので、自分たちも家の横にモーターハウスを置いて、そこで寝泊まりをしながら修繕している感じなんです。ちょうど2020年のタイミングでLAPAZを閉めなくてはいけなくなって、次の場所を探していたんだけど、空気や波動が良いところが見つからなくて。続けるつもりだったけれど良い物件の出会いがないということは、そういうタイミングかもしれないなと、少しのんびりしていた時に出会ってしまいました。 行方:人に頼まずに、自分たちで直そう!って思ったんですね。由香梨さん:そもそもそこまでお金も掛けられないし、自分のスタイルとして、プロに入ってもらうにしても、ここに携わる自分たちの手できちんと手を掛けていく方が、家自体がイキイキとする感覚があるんです。行方:大変ですけれど、それはそうですね。由香梨さん:そうそう。大工の友達に頼ったりはするけど。プロの人たちは手際が良くて早いけど、私たちはこだわりがあるから、自分たちでできるとこまでやる方が早かったりする気がして。古民家も自分たちの手でとは最初から思っていたけれど、自分も200年前の家を修繕するのははじめてのことで未知数でした。偉大なものだったし、向き合えば向き合うほど、自分たちは通過点でしかなく、自分たちが死んだ後も継いでいってもらいたいものだと思うと、中途半端なことはできないなと思って。ご縁が繋がって、隈研吾さんにお願いしたら、修繕プランとか躯体の設計とか大きなところは引き受けて下さったんです。隈研吾事務所のスタッフの方々と一緒に修繕してくれて。受付の方が和紙を貼ってくれたりとか(笑)。解体した木材をチップにしてそれで壁を作ったり、竹藪の竹を炭にして和紙を作ったりとか、いろんな部分でアイディアをいただきました。行方:出来上がったらそこで暮らす予定ですか?由香梨さん:家としては考えていなくて、200年前は大家族だったから、多くの人と支えあって暮らしがあったと思うので、ちゃんと暮らしを理解した上で、その暮らしを体験してもらう場所にできたらなと。ゆっくりね(笑)庭を維持するのだけでも大変だと思うし、掃除にどのくらい時間がかかるのかも……。行方:そういう体験プランがあったら楽しそう!全くやり方はわからないけれど、庭を作る体験とかしてみたいですね。由香梨さん:意外と植木職人さんたちって幸せな仕事だなと。梅のジュースを作りたいから梅を植えるとか、柚子を使いたいから植えておこうかなんて話をしながら庭を作っていくのが本当に楽しくて。今すぐできるものではなく、10年後とかをイメージしながら木を植えていくので、切間なくお花がちゃんと咲いてくれるのも、本当に素敵!200年前の人たちと会話をしながら、楽しむ暮らしは本当に幸せなことだなと。 少数精鋭、あとは他の人に譲れるものしか買わない 行方:ものを選ぶときはどんなことを大切にしていますか?由香梨さん:長く使えるものというのは、常に考えています。自分の心境の変化が訪れても、ライフステージの変化があっても長く愛していけるものに魅力を感じています。洋服はどうしても劣化するし、体型の変化によっても似合わなくなったりするけれど、ものは使えば使うほど手に馴染んでくるものが多いし、家具も自分と一体になってくるような感覚もあるし。ヴィンテージの家具は、私より長く生きてると思うとさらに愛おしく感じるし、もし自分が使わなくなっても別の人に愛されるようなものを考えて買うようにしている、厳選しています。行方:少ないけれど、1つ1つの存在感があるので物足りなさは全く感じないですね。由香梨さん:全部重いものばっかり。質量が安定しているものが好きみたいです。行方:たくさんの物の中から、好きなものをなぜ好きかを常に考えているから、好きなものがブレないのかもしれないですね。由香梨さん:たくさんのものを見ているからこそというのはあるかもしれないですね。他に表現の場所もあるから、自分のスペースは情報を家の中に持ち込まないようにしていて、本も核になるようなものしか置いていません。右左に揺れるものではなく、ゼロに戻るようなもので家は作っているかもしれません。 戦力の強いチームづくり 行方:有田の辻精磁社で、オリジナルの器も作られましたよね!厳選し尽くされた形と型数という感じがしましたが、どんな想いで作られましたか?由香梨さん:全てが事足りるように考え抜いて作ったので、器に関してはゴールにかなり近づいたかなと思っています。着ない服や使わない器があると、パワーが落ちているように見えてかわいそうだなと思うようになったんです。エネルギーが行き届いていないような感覚に感じてしまうので、家にある全てのものにイキイキとしていて欲しいという思いから、厳選された戦力の強いチームを作ろうと。shirako no ieがはじまった時に、日本の美意識を吸収するタイミングにもなり、日本家屋にも自然にも合うし、これからの未来に食というものを伝える上でどんな器を作ろうかと考えました。そこで、トーラスというエネルギーの形を縁取ってデザインしました。食事は、命をいただく、命を繋いでいくというとても神聖なものだからこそ、感謝を持って有り難くいただいてもらいたいと思ったので、凛としたものになるようにと考えました。 行方:そんな中、選んでいただいたのがこちらのグラス。Ronaという創業100年のスロバキアのガラスメーカーのものです。由香梨さん:仲の良い友達たちとゆっくり語り合いながら食事をいただくという時間が本当に幸せを感じます。ワインや日本酒を飲みながらいただくことが多いので、グラスはとても大切な存在です。気楽にカジュアルに飲むのが好きなので、こちらの可愛いグラスを選びました。心の豊かな時間を作ってくれるので、グラス選びは大切にしています。行方:こちらは6ozで190ccと、肩肘張らずにカジュアルに使えると思います。少しアンティークを思わせるようなステムデザインもいいですよね。そして、もう1つ。由香里さんの大切なパートナーでもある愛犬クレーマ用のHUNTERエデュケーションスペシャル&トレーニングリード。馬具職人であり、犬のオーナーでもあるロルフ・トラウトワイン氏が、36歳のときに犬用の高品質なアクセサリーを作るという夢を実現し、1980年に設立したHUNTER社のアイテムです。 革はドイツの職人によって巧みに手織りされていて、折り目が犬の引っ張る力を均等に分散し首への負担を減らしてくれる優しく快適な作りになっています。労働安全衛生および承認されたなめし剤、化学物質の使用に関する厳しい欧州のガイドラインを厳守し。すべてのなめし工場は欧州全体で適用されるREACH指令の規定に則っています。由香梨さん:この方(愛犬)はスペシャルなので(笑)。大型犬のグッズってなかなかないのですが、とてもおしゃれなものがあったので選びました。しなやかなレザータイプは長く使えるし、一生ものですね。...

行方ひさこのLOST AND FOUNDなスタイル - ライフスタイリスト大田由香梨編

2023/05/11

時代を明るくリードしてくれる、様々な分野にまつわるプロフェッショナルたち。そんなプロたちが選んだLOST AND FOUNDのアイテムと共にお送りする「行方ひさこのLOST ANDFOUNDなスタイル」。仕事、プライベート共にたくさんのものを見て、真摯に向き合ってきた彼らだからこその、なにかを選択する時の視点やこだわり、ものと向き合う姿勢などを掘り下げていきます。 大田由香梨 ライフスタイリスト スタイリストとしてファッション業界で活動をスタートさせた後、住空間、FOODディレクションなど、衣食住<ライフスタイル>をスタイリングする”ライフスタイリスト”として活動。自身のブランドのディレクションの他、企業・ブランドのコンサルティングなど、クリエイティブ活動を通じて豊かでサステナブルな暮らしを多角的に提案している。  今回は、ファッションスタイリストとして業界の中心で活躍され、そこから入居していたビルの取り壊しにより惜しまれながら閉店したカフェレストラン「ORGANIC TABLE LAPAZ」をはじめ、インテリア、香り、食品の開発など、生活にまつわる様々なもののデザインやディレクションをされているライフスタイリストの大田由香梨さんにお話しをお伺いします。 柔らかい心で軽やかに選ぶ 行方:随分前のことになりますが、ファッションスタイリストとしてご活躍されていてとてもお忙しい中、オーガニックカフェを立ち上げられたことがすごく衝撃的でした。当時はファッションに携わっている人の中に、食事や環境のことに興味を持っている人は極端に少なかったように感じていたから、余計にインパクトがありました。由香梨さん:自分で全てする人ってなかなかいなかったかもしれないですね。行方:ですよね!どんな経緯で決断に至ったのですか?由香梨さん:20代の時はファッション誌などの仕事が多く、すごいスピードの中で我を失くすように仕事に夢中になっていました。それはそれでとても楽しかったけれど、30代に近づくにつれての感情の変化だったりとか、少しずつ自分の中に矛盾が生まれてきてしまったんです。このままだと大好きなファッションが嫌いになってしまうかもしれないと思い、もう一度自分に立ち帰れるように見直すタイミングなのかもしれないと。震災も重なり、自分自身の人生と向き合える、表現できる場所が欲しいなと思うようになりました。空間のコーディネートも大好きだったので、雑貨やインテリアのお店をやりたいという構想からスタートしました。キッチンのある居抜き物件だったので、コーヒーとか出せたらいいね!というところから全てが始まりました。行方:最初はそうだったんですね。インテリアにもこだわりを感じて、とてもリラックスできる素敵な場所でした。由香梨さん:せっかく食事を出すのであれば、海外に行った時に感じていたことを表現したいなと。その当時、ロスやNYではヴィーガンやローフードを選択できるお店が多かったのですが日本にはほとんどなかったので、まずマクロビオティックの食が楽しめるお店を作りたいと。行方:最初から食事を出す事業計画をみっちり立ててから立ち上げたというわけではなく、臨機応変に変えていったのですね。由香梨さん:人の口に入るもの、食べるもの、身体を作るものを提供するとなると、責任重大ですし、どんどんこだわりが強くなりすぎて全然儲からないなと(笑)。行方:すごく良くわかります(笑)。 由香梨さん:食と向き合うと、すごくシンプルに環境のことだったり地球のことだったり……全てのことがおのずと繋がってくる、野菜は大地のイメージがつきやすいと思うのですが、家具もファッションも全てはこの大地から生まれてくるものしかないから。そんな気付きをもっと丁寧に伝えていけるようにしたいなと思うようになりましたね。自分で農家や調味料を探したり、いろいろやってきた10年間でしたね。自分自身のメディアというか、自分の想いや思考を伝える場所になっていたから、売上というよりはきちんと作っている農家さんの一番の消費者でありたい、たくさんの人にそれを知ってもらいたいと、最後の5年くらいはメディアとしての役割だと思って走り続けていました。 行方:嫌いになりそうだったファッションとも、バランスを取ることでずっと続けられているんですね。由香梨さん:雑誌の世界よりもっと時間軸が長い、ブランドを成長させる、作っていくという方向に切り替わっていきました。新しいものだけを追い求める仕事より、そういう方が自分の性に合っていたんですね。行方:いつからライフスタイリストと名乗られるようになりましたか?由香梨さん:それは、説明ができなくなったので無理くりつけた感じだったんだけど(笑)。ファッションの仕事をする時はファッションスタイリストだし、食の仕事をする時はフードスタイリストと言われることもあるし、インテリアの仕事をすることもあるんだけど、「お仕事は何をしているんですか?」と聞かれた時に、全てを答えることが面倒になったので、衣食住のスタイリストをやっていますと答えるようになったのがきっかけかな。行方:ライフスタイリストって生き方のコツや指針を提案していく素敵なネーミングですね。 全ての想いを吸い上げてもらい、自分たちで造るshirako no ie 行方:今、由香梨さんが手掛けられているshirako no ie (シラコイエ)のこともとても気になってます。由香梨さん:みなさんに「いつ、オープンなんですか?」とよく聞かれるのですが、実は目的があってやってきたわけではなくて、たまたま出会って引き継いでしまって、2年かけて修繕し続けて、やっと今カタチになりつつあるという感じ。まだベッドルームもないので、自分たちも家の横にモーターハウスを置いて、そこで寝泊まりをしながら修繕している感じなんです。ちょうど2020年のタイミングでLAPAZを閉めなくてはいけなくなって、次の場所を探していたんだけど、空気や波動が良いところが見つからなくて。続けるつもりだったけれど良い物件の出会いがないということは、そういうタイミングかもしれないなと、少しのんびりしていた時に出会ってしまいました。 行方:人に頼まずに、自分たちで直そう!って思ったんですね。由香梨さん:そもそもそこまでお金も掛けられないし、自分のスタイルとして、プロに入ってもらうにしても、ここに携わる自分たちの手できちんと手を掛けていく方が、家自体がイキイキとする感覚があるんです。行方:大変ですけれど、それはそうですね。由香梨さん:そうそう。大工の友達に頼ったりはするけど。プロの人たちは手際が良くて早いけど、私たちはこだわりがあるから、自分たちでできるとこまでやる方が早かったりする気がして。古民家も自分たちの手でとは最初から思っていたけれど、自分も200年前の家を修繕するのははじめてのことで未知数でした。偉大なものだったし、向き合えば向き合うほど、自分たちは通過点でしかなく、自分たちが死んだ後も継いでいってもらいたいものだと思うと、中途半端なことはできないなと思って。ご縁が繋がって、隈研吾さんにお願いしたら、修繕プランとか躯体の設計とか大きなところは引き受けて下さったんです。隈研吾事務所のスタッフの方々と一緒に修繕してくれて。受付の方が和紙を貼ってくれたりとか(笑)。解体した木材をチップにしてそれで壁を作ったり、竹藪の竹を炭にして和紙を作ったりとか、いろんな部分でアイディアをいただきました。行方:出来上がったらそこで暮らす予定ですか?由香梨さん:家としては考えていなくて、200年前は大家族だったから、多くの人と支えあって暮らしがあったと思うので、ちゃんと暮らしを理解した上で、その暮らしを体験してもらう場所にできたらなと。ゆっくりね(笑)庭を維持するのだけでも大変だと思うし、掃除にどのくらい時間がかかるのかも……。行方:そういう体験プランがあったら楽しそう!全くやり方はわからないけれど、庭を作る体験とかしてみたいですね。由香梨さん:意外と植木職人さんたちって幸せな仕事だなと。梅のジュースを作りたいから梅を植えるとか、柚子を使いたいから植えておこうかなんて話をしながら庭を作っていくのが本当に楽しくて。今すぐできるものではなく、10年後とかをイメージしながら木を植えていくので、切間なくお花がちゃんと咲いてくれるのも、本当に素敵!200年前の人たちと会話をしながら、楽しむ暮らしは本当に幸せなことだなと。 少数精鋭、あとは他の人に譲れるものしか買わない 行方:ものを選ぶときはどんなことを大切にしていますか?由香梨さん:長く使えるものというのは、常に考えています。自分の心境の変化が訪れても、ライフステージの変化があっても長く愛していけるものに魅力を感じています。洋服はどうしても劣化するし、体型の変化によっても似合わなくなったりするけれど、ものは使えば使うほど手に馴染んでくるものが多いし、家具も自分と一体になってくるような感覚もあるし。ヴィンテージの家具は、私より長く生きてると思うとさらに愛おしく感じるし、もし自分が使わなくなっても別の人に愛されるようなものを考えて買うようにしている、厳選しています。行方:少ないけれど、1つ1つの存在感があるので物足りなさは全く感じないですね。由香梨さん:全部重いものばっかり。質量が安定しているものが好きみたいです。行方:たくさんの物の中から、好きなものをなぜ好きかを常に考えているから、好きなものがブレないのかもしれないですね。由香梨さん:たくさんのものを見ているからこそというのはあるかもしれないですね。他に表現の場所もあるから、自分のスペースは情報を家の中に持ち込まないようにしていて、本も核になるようなものしか置いていません。右左に揺れるものではなく、ゼロに戻るようなもので家は作っているかもしれません。 戦力の強いチームづくり 行方:有田の辻精磁社で、オリジナルの器も作られましたよね!厳選し尽くされた形と型数という感じがしましたが、どんな想いで作られましたか?由香梨さん:全てが事足りるように考え抜いて作ったので、器に関してはゴールにかなり近づいたかなと思っています。着ない服や使わない器があると、パワーが落ちているように見えてかわいそうだなと思うようになったんです。エネルギーが行き届いていないような感覚に感じてしまうので、家にある全てのものにイキイキとしていて欲しいという思いから、厳選された戦力の強いチームを作ろうと。shirako no ieがはじまった時に、日本の美意識を吸収するタイミングにもなり、日本家屋にも自然にも合うし、これからの未来に食というものを伝える上でどんな器を作ろうかと考えました。そこで、トーラスというエネルギーの形を縁取ってデザインしました。食事は、命をいただく、命を繋いでいくというとても神聖なものだからこそ、感謝を持って有り難くいただいてもらいたいと思ったので、凛としたものになるようにと考えました。 行方:そんな中、選んでいただいたのがこちらのグラス。Ronaという創業100年のスロバキアのガラスメーカーのものです。由香梨さん:仲の良い友達たちとゆっくり語り合いながら食事をいただくという時間が本当に幸せを感じます。ワインや日本酒を飲みながらいただくことが多いので、グラスはとても大切な存在です。気楽にカジュアルに飲むのが好きなので、こちらの可愛いグラスを選びました。心の豊かな時間を作ってくれるので、グラス選びは大切にしています。行方:こちらは6ozで190ccと、肩肘張らずにカジュアルに使えると思います。少しアンティークを思わせるようなステムデザインもいいですよね。そして、もう1つ。由香里さんの大切なパートナーでもある愛犬クレーマ用のHUNTERエデュケーションスペシャル&トレーニングリード。馬具職人であり、犬のオーナーでもあるロルフ・トラウトワイン氏が、36歳のときに犬用の高品質なアクセサリーを作るという夢を実現し、1980年に設立したHUNTER社のアイテムです。 革はドイツの職人によって巧みに手織りされていて、折り目が犬の引っ張る力を均等に分散し首への負担を減らしてくれる優しく快適な作りになっています。労働安全衛生および承認されたなめし剤、化学物質の使用に関する厳しい欧州のガイドラインを厳守し。すべてのなめし工場は欧州全体で適用されるREACH指令の規定に則っています。由香梨さん:この方(愛犬)はスペシャルなので(笑)。大型犬のグッズってなかなかないのですが、とてもおしゃれなものがあったので選びました。しなやかなレザータイプは長く使えるし、一生ものですね。...

グレイッシュな日用品

グレイッシュな日用品

2023/05/08

今月のLOST AND TOKYO STOREのセンターテーブルは、”グレイッシュな日用品”がテーマ。今回、グレーの曖昧さに惹かれたという小林さん。小林さん:グレーモデルのBRAUNの時計の取り扱いをきっかけに、LOST AND FOUNDでセレクトしているアイテムの中にも程よいグレーのプロダクトが多いと気がつきました。グレーは、味気なさの象徴のように捉えられがちですが、実は幅のある表情豊かな色なのではないかと思います。温かみのあるものから、ひんやりとしたトーンのグレーまで、今回はその様な性格の異なるグレーの日用品を色々と揃えました。数あるグレイッシュな日用品の中から、新入荷のアイテムをご紹介いただきました。 静岡県で、成形合板(プライウッド)の技術で木工製品を作り続けるメーカー「SAITO WOOD(サイト―ウッド)」のダストボックス。高度な円筒成形合板技術から生み出されたシンプルで無駄のないデザイン。軽量で耐久性にも優れています。小林さん:私も敬愛する、プロダクトデザイナー藤城成貴(ふじしろ しげき)さんがディレクションされています。あえて木目を抑えたマットな仕上げ。様々な空間に溶け込むグレージュっぽいニュアンスも好みです。一回り小さいサイズは、LOST AND FOUNDが別注した限定サイズです。(以下、店頭のみ販売中)BASKET gray [tapered] (LAF888-SW01) ¥7,700 BASKET gray S [tapered] LOST AND FOUND 別注 (LAF888-SW02) ¥7,150 80年以上の歴史をもつ英国ブランドANGLEPOISE(アングルポイズ)。スプリング式の可動部により、あらゆる方向に光を向けることが可能になった、現在のデスクランプの始まりといえるランプです。小林さん:ANGLEPOISEは、テーブルランプの定番的存在のひとつですね。黒で空間を締めるのも素敵ですが、このロンドンの曇り空を思い起こさせるグレーも良いですね。デスクランプとテーブルランプで、それぞれ微妙にグレーのトーンが異なります。実際に店頭で見比べていただきたいです。(以下、店頭のみ販売中)Original 1227™ Mini DESK Dove...

グレイッシュな日用品

2023/05/08

今月のLOST AND TOKYO STOREのセンターテーブルは、”グレイッシュな日用品”がテーマ。今回、グレーの曖昧さに惹かれたという小林さん。小林さん:グレーモデルのBRAUNの時計の取り扱いをきっかけに、LOST AND FOUNDでセレクトしているアイテムの中にも程よいグレーのプロダクトが多いと気がつきました。グレーは、味気なさの象徴のように捉えられがちですが、実は幅のある表情豊かな色なのではないかと思います。温かみのあるものから、ひんやりとしたトーンのグレーまで、今回はその様な性格の異なるグレーの日用品を色々と揃えました。数あるグレイッシュな日用品の中から、新入荷のアイテムをご紹介いただきました。 静岡県で、成形合板(プライウッド)の技術で木工製品を作り続けるメーカー「SAITO WOOD(サイト―ウッド)」のダストボックス。高度な円筒成形合板技術から生み出されたシンプルで無駄のないデザイン。軽量で耐久性にも優れています。小林さん:私も敬愛する、プロダクトデザイナー藤城成貴(ふじしろ しげき)さんがディレクションされています。あえて木目を抑えたマットな仕上げ。様々な空間に溶け込むグレージュっぽいニュアンスも好みです。一回り小さいサイズは、LOST AND FOUNDが別注した限定サイズです。(以下、店頭のみ販売中)BASKET gray [tapered] (LAF888-SW01) ¥7,700 BASKET gray S [tapered] LOST AND FOUND 別注 (LAF888-SW02) ¥7,150 80年以上の歴史をもつ英国ブランドANGLEPOISE(アングルポイズ)。スプリング式の可動部により、あらゆる方向に光を向けることが可能になった、現在のデスクランプの始まりといえるランプです。小林さん:ANGLEPOISEは、テーブルランプの定番的存在のひとつですね。黒で空間を締めるのも素敵ですが、このロンドンの曇り空を思い起こさせるグレーも良いですね。デスクランプとテーブルランプで、それぞれ微妙にグレーのトーンが異なります。実際に店頭で見比べていただきたいです。(以下、店頭のみ販売中)Original 1227™ Mini DESK Dove...

小林和人が選んだもの 「タオルの話」

小林和人が選んだもの 「タオルの話」

2023/04/25

ひとつの物について深く探っていくことで、物選びがグッと楽しくなる。この連載では、LOST AND FOUNDセレクター・小林和人さんが、このお店で選んだアイテムの中から毎回ひとつをピックアップし、とことん話します。今回小林さんが話してくれたのは、身近な存在「Micro Cotton」のタオルについてです。 洗うたびに、風合いが良くなる 小林さん:90年の歴史を持つインド・シャラダ社のプロダクトです。アメリカ政府公館や専用機でも採用されているタオルなんですよ。最近は始めからふんわりした軽くて柔らかいタオルが好まれますが、ものによっては使っていくうちにへたってきたりすることもあると思うんですよ。でもこのタオルは密度感があって厚みもしっかりしていて、洗うたびに信頼感が増していきます。店頭で触った感触よりも、使いこんだ先の手触りの方が好きですね。 何役もこなす、万能アイテム 小林さん:頻繁に手を洗う今の時代、洗面所の手拭きタオルは気持ち良いものを使いたいですよね。これはしっかりと吸水性があるので、我が家のような四人家族でも大丈夫。大人数が集まる相撲の稽古場にも良いかもしれないですね。地厚なので、フェイスタオルはバスマットにもなります。小さいハンドタオルは赤ちゃんのげっぷタオルとしてもオススメ。出産祝いから十両昇進の記念品としてなど、贈り物にも喜ばれると思います。 扁平足予防トレーニングに必須!? 小林さん:実は最近、扁平足予備軍かもしれなくて。自分の店で靴の受注会をしたときに発見したんですよ。土踏まずに意識を集中したら、右のアーチが下がっているような…。靴の作家の方に話したら、「年齢とともに筋力が下がっているのかも」と言われました。ということで、足の指をグーパーグーパーするトレーニングを始めました。足でタオルを手繰り寄せるのが効果的で、「Micro Cotton」のミニバスタオルを使っているんですよ。弾力のあるタオルでないと適切な負荷がかからないから、これは扁平足予防トレーニングにぴったりなんです(笑)! “ラグジュアリー”改め、身近な存在 小林さん: LOST AND FOUNDでは、「Micro Cotton」の3つのラインのうち“ラグジュアリーシリーズ”を置いているのですが、“ラグジュアリー”という言葉に臆することなく、身近な存在として使っていただきたいですね。もちろん使用した時の満足感はしっかりあるのですが、決して仰々しいものではなく、日常使いのタオルとして位置付けて頂けたらと思います。白、黒、グレーの3色のモノトーンカラーもご家庭で使いやすいですね。なかでも、真っ黒のタオルは珍しいかもしれません。 店頭に並んでいる時点でしっかりとした厚みながらやわらかく、良さを感じていただけるはずだが、洗うたびにもっと風合いが良くなるという小林さんの言葉は、確かな実証を持っているからこそ。取材中に何度も洗濯をした愛用中のフェイスタオルを持参してくれた。誰もが人生の中で繰り返す、安心できるタオル選びの旅に、ようやく終止符がうてるはず! Micro Cottonのアイテムをすべて見る 小林 和人 @kazutokobayashi1975年東京都生まれ。1999年多摩美術大学卒業後、国内外の生 活用品を扱う「Roundabout」を吉祥寺にオープン(2016年に代々木上原に移転)。2008年には非日常にやや針の振れた温度の品々を展開する「OUTBOUND」を始動。両店舗のすべての商品のセレクトや店内ディスプレイ、展覧会の企画を手がける。「LOST AND FOUND」ではセレクターを務める。 interview & text by...

小林和人が選んだもの 「タオルの話」

2023/04/25

ひとつの物について深く探っていくことで、物選びがグッと楽しくなる。この連載では、LOST AND FOUNDセレクター・小林和人さんが、このお店で選んだアイテムの中から毎回ひとつをピックアップし、とことん話します。今回小林さんが話してくれたのは、身近な存在「Micro Cotton」のタオルについてです。 洗うたびに、風合いが良くなる 小林さん:90年の歴史を持つインド・シャラダ社のプロダクトです。アメリカ政府公館や専用機でも採用されているタオルなんですよ。最近は始めからふんわりした軽くて柔らかいタオルが好まれますが、ものによっては使っていくうちにへたってきたりすることもあると思うんですよ。でもこのタオルは密度感があって厚みもしっかりしていて、洗うたびに信頼感が増していきます。店頭で触った感触よりも、使いこんだ先の手触りの方が好きですね。 何役もこなす、万能アイテム 小林さん:頻繁に手を洗う今の時代、洗面所の手拭きタオルは気持ち良いものを使いたいですよね。これはしっかりと吸水性があるので、我が家のような四人家族でも大丈夫。大人数が集まる相撲の稽古場にも良いかもしれないですね。地厚なので、フェイスタオルはバスマットにもなります。小さいハンドタオルは赤ちゃんのげっぷタオルとしてもオススメ。出産祝いから十両昇進の記念品としてなど、贈り物にも喜ばれると思います。 扁平足予防トレーニングに必須!? 小林さん:実は最近、扁平足予備軍かもしれなくて。自分の店で靴の受注会をしたときに発見したんですよ。土踏まずに意識を集中したら、右のアーチが下がっているような…。靴の作家の方に話したら、「年齢とともに筋力が下がっているのかも」と言われました。ということで、足の指をグーパーグーパーするトレーニングを始めました。足でタオルを手繰り寄せるのが効果的で、「Micro Cotton」のミニバスタオルを使っているんですよ。弾力のあるタオルでないと適切な負荷がかからないから、これは扁平足予防トレーニングにぴったりなんです(笑)! “ラグジュアリー”改め、身近な存在 小林さん: LOST AND FOUNDでは、「Micro Cotton」の3つのラインのうち“ラグジュアリーシリーズ”を置いているのですが、“ラグジュアリー”という言葉に臆することなく、身近な存在として使っていただきたいですね。もちろん使用した時の満足感はしっかりあるのですが、決して仰々しいものではなく、日常使いのタオルとして位置付けて頂けたらと思います。白、黒、グレーの3色のモノトーンカラーもご家庭で使いやすいですね。なかでも、真っ黒のタオルは珍しいかもしれません。 店頭に並んでいる時点でしっかりとした厚みながらやわらかく、良さを感じていただけるはずだが、洗うたびにもっと風合いが良くなるという小林さんの言葉は、確かな実証を持っているからこそ。取材中に何度も洗濯をした愛用中のフェイスタオルを持参してくれた。誰もが人生の中で繰り返す、安心できるタオル選びの旅に、ようやく終止符がうてるはず! Micro Cottonのアイテムをすべて見る 小林 和人 @kazutokobayashi1975年東京都生まれ。1999年多摩美術大学卒業後、国内外の生 活用品を扱う「Roundabout」を吉祥寺にオープン(2016年に代々木上原に移転)。2008年には非日常にやや針の振れた温度の品々を展開する「OUTBOUND」を始動。両店舗のすべての商品のセレクトや店内ディスプレイ、展覧会の企画を手がける。「LOST AND FOUND」ではセレクターを務める。 interview & text by...

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 動画クリエイター ビートないとー先生編

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 動画クリエイター ビートないとー先生編

2023/04/18

セレクター小林和人と行方ひさこの体験学習IG LIVE!毎回様々なジャンルの先生をお呼びして学び、体験する企画の第2回が開催されました。今回はキャンプ初心者の二人がキャンプの極意を学ぶべく、ビートないとーさんを講師にお招きしました。 ビートないとー 30歳を機にバックパッカーとしてアジア・中南米を周り、帰国後に映像製作を本格的に開始し、2010年にYouTubeチャンネルを開設。現在は、キャンプや旅行などを中心に動画を投稿。2023年春時点、YouTubeチャンネル登録者数 約11.7万人。 ないとーさんにキャンプ歴を伺うと、意外やまだ5年ほど。アウトドアがブームになった頃にYouTubeを見て始めたのだそう。ないとーさん:ホットサンドメーカーでサンドイッチを作って、コーヒーを淹れるくらいのデイキャンプからスタートしました。それから徐々にテントを揃えたりして。でもすぐに飽きて手放してしまったものもあります。そんな失敗から、今は自分が胸踊るものを見極めて買うようにしています。 いよいよ、春の訪れと共にやってきたアウトドアシーズンに知っておきたい、“キャンプの極意”を教えていただきました。と、その前に店舗で販売中の「加賀かきもち丸山」の豆つなぎ餅を軽く焼いて三人で試食。NIKKOの本社のある石川県の一品です。小林さん:山のてっぺんで食べたら最高ですよね。滋味深い味わいです軽いのでキャンプに持っていっておつまみにもなりそうだと、ないとーさんのお墨付きをいただいたところで、スタートです! キャンプの極意その①:家でもキャンプでも使える物を選ぶ ないとーさん:キャンプ用品を買うとき、キャンプだけでなく家でも使える物を選ぶようになりました。物が増えすぎるとストレスになってしまうので、妻と相談しながら両方で使える物選びをしています。 ないとーさんが今気になるのは、「BELMONT ファイヤースクエアケトル 1.6L」。新潟県三条市の金属製品メーカーが考え抜いた収納性と熱効率が唯一無二のデザインを生み出し、人気のアイテムです。中には茶こしも付いているので、自宅の冷蔵庫ではハンドルを倒してお茶や出汁をストックしておくのに、場所を取らず便利。ないとーさん:キャンプでは焚き火ストーブで暖をとるんですけど、底がフラットだしサイズ的にもピッタリ使えそう!焚き火の熱を使って料理もするんですよ。 そしてもう1つ、「Hunersdorff アルミニウムプロフィーボックス」。既にMサイズを愛用しているないとーさん。ないとーさん:キャンプギアが全て入っていて、キッチン台にも使っています。家にそのまま置いておくとインテリアとしても良いんですよね。 キャンプの極意②:道具を大事にする ないとーさん:キャンプ用品は丁寧に使ってあげると愛着が湧いてきます。全ての物がそうですよね。小林さん:そうですね。道具との関係は使い込んでいくごとに深まっていくもの。 行方さん:物を大事にする人は、人との関係も大事にするって言いますよね。 ないとーさんが大事に使っているものの一つとして紹介してくれたのは、「TURK フライパン」。ないとーさん:洗剤は使わずにたわしで洗います。錆つきやすいので油をなじませながらシーズニングすることが大事。使っていくうちに表情が出てきますし、お手入れをしているとどんどん愛着がわきます。2サイズ持っていますが、ソロキャンプ用の小さいサイズは特に可愛いんです。 キャンプの極意③:自然の中ではできる限り自然由来のものを使う ないとーさん:自然の中なので、洗剤や歯磨き粉などはできる限り自然由来のものを選びたいですよね。お子さんでも安心して使うことができますし! ここでもないとーさんが愛用している「FER À CHEVAL ディッシュソープ」を、自宅でもキャンプでも使えるアイテムとして紹介してくれました。ないとーさん:こういう物を使っている人を見ると、『お、この人ちゃんと考えてるな』って思います。あと一緒に『IF YOU CARE 天然ゴムハウスホールドグローブ』を持っておくと便利ですよ。これも天然ゴムを使用しているゴム手袋なんですが、お湯が出ないキャンプ場も多いので、持っておくと手が冷たくならないしオススメです。 キャンプの極意④:ブッシュクラフトを楽しむ ないとーさん:ちゃんと準備をしたつもりでも、何か忘れ物をしていたりするんですが、どう工夫して乗り切るかが楽しかったりするんですよね。それがキャンプの魅力でもあります。...

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 動画クリエイター ビートないとー先生編

2023/04/18

セレクター小林和人と行方ひさこの体験学習IG LIVE!毎回様々なジャンルの先生をお呼びして学び、体験する企画の第2回が開催されました。今回はキャンプ初心者の二人がキャンプの極意を学ぶべく、ビートないとーさんを講師にお招きしました。 ビートないとー 30歳を機にバックパッカーとしてアジア・中南米を周り、帰国後に映像製作を本格的に開始し、2010年にYouTubeチャンネルを開設。現在は、キャンプや旅行などを中心に動画を投稿。2023年春時点、YouTubeチャンネル登録者数 約11.7万人。 ないとーさんにキャンプ歴を伺うと、意外やまだ5年ほど。アウトドアがブームになった頃にYouTubeを見て始めたのだそう。ないとーさん:ホットサンドメーカーでサンドイッチを作って、コーヒーを淹れるくらいのデイキャンプからスタートしました。それから徐々にテントを揃えたりして。でもすぐに飽きて手放してしまったものもあります。そんな失敗から、今は自分が胸踊るものを見極めて買うようにしています。 いよいよ、春の訪れと共にやってきたアウトドアシーズンに知っておきたい、“キャンプの極意”を教えていただきました。と、その前に店舗で販売中の「加賀かきもち丸山」の豆つなぎ餅を軽く焼いて三人で試食。NIKKOの本社のある石川県の一品です。小林さん:山のてっぺんで食べたら最高ですよね。滋味深い味わいです軽いのでキャンプに持っていっておつまみにもなりそうだと、ないとーさんのお墨付きをいただいたところで、スタートです! キャンプの極意その①:家でもキャンプでも使える物を選ぶ ないとーさん:キャンプ用品を買うとき、キャンプだけでなく家でも使える物を選ぶようになりました。物が増えすぎるとストレスになってしまうので、妻と相談しながら両方で使える物選びをしています。 ないとーさんが今気になるのは、「BELMONT ファイヤースクエアケトル 1.6L」。新潟県三条市の金属製品メーカーが考え抜いた収納性と熱効率が唯一無二のデザインを生み出し、人気のアイテムです。中には茶こしも付いているので、自宅の冷蔵庫ではハンドルを倒してお茶や出汁をストックしておくのに、場所を取らず便利。ないとーさん:キャンプでは焚き火ストーブで暖をとるんですけど、底がフラットだしサイズ的にもピッタリ使えそう!焚き火の熱を使って料理もするんですよ。 そしてもう1つ、「Hunersdorff アルミニウムプロフィーボックス」。既にMサイズを愛用しているないとーさん。ないとーさん:キャンプギアが全て入っていて、キッチン台にも使っています。家にそのまま置いておくとインテリアとしても良いんですよね。 キャンプの極意②:道具を大事にする ないとーさん:キャンプ用品は丁寧に使ってあげると愛着が湧いてきます。全ての物がそうですよね。小林さん:そうですね。道具との関係は使い込んでいくごとに深まっていくもの。 行方さん:物を大事にする人は、人との関係も大事にするって言いますよね。 ないとーさんが大事に使っているものの一つとして紹介してくれたのは、「TURK フライパン」。ないとーさん:洗剤は使わずにたわしで洗います。錆つきやすいので油をなじませながらシーズニングすることが大事。使っていくうちに表情が出てきますし、お手入れをしているとどんどん愛着がわきます。2サイズ持っていますが、ソロキャンプ用の小さいサイズは特に可愛いんです。 キャンプの極意③:自然の中ではできる限り自然由来のものを使う ないとーさん:自然の中なので、洗剤や歯磨き粉などはできる限り自然由来のものを選びたいですよね。お子さんでも安心して使うことができますし! ここでもないとーさんが愛用している「FER À CHEVAL ディッシュソープ」を、自宅でもキャンプでも使えるアイテムとして紹介してくれました。ないとーさん:こういう物を使っている人を見ると、『お、この人ちゃんと考えてるな』って思います。あと一緒に『IF YOU CARE 天然ゴムハウスホールドグローブ』を持っておくと便利ですよ。これも天然ゴムを使用しているゴム手袋なんですが、お湯が出ないキャンプ場も多いので、持っておくと手が冷たくならないしオススメです。 キャンプの極意④:ブッシュクラフトを楽しむ ないとーさん:ちゃんと準備をしたつもりでも、何か忘れ物をしていたりするんですが、どう工夫して乗り切るかが楽しかったりするんですよね。それがキャンプの魅力でもあります。...

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 料理研究家 植松良枝先生編

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 料理研究家 植松良枝先生編

2023/03/17

満を持して始まりました新企画!セレクター小林和人と行方ひさこの体験学習IG LIVE!毎回様々なジャンルの先生をお呼びして、2人で色々と学ばせていただこう、体験していこうという企画です。記念すべき第1回目は、料理研究家の植松良枝さんをお迎えしました。小林さんとはプライベートでも交流のある植松さん。今回は旬の春野菜を使って、ご家庭にある調味料で簡単に作れるおかず“バスクのおつまみ”を教えていただきました。 植松良枝 料理研究家。野菜をたっぷり使った季節感あふれる料理を提案。自身が主宰する料理教室では、ジャンルを問わずくりかえし作りたくなるシンプルな料理を紹介している。野菜づくりを長年ライフワークとし、旬の野菜をたっぷりと使った料理や、これまでに旅をしてきた世界各国のエッセンスを取り入れた料理はセンスの良さで定評がある。 国内外の旅も多く、土地の食や道具などにも精通し、近年は食にまつわる数多くのイベントを企画。2017年、代々木にあるベトナム料理店「ヨヨナム」をプロデュース。 松濤にあるハイヒュッテでも定期的にベトナムの甘味、チェーの喫茶を開くなど、ベトナムとの関わりも深い。 ホームーパーティって話に夢中になってしまって、せっかく作ったお料理が冷めてしまったり、乾いてしまったりすることってありますよね。今回ご紹介いただいたバスク料理のピンチョス&エスカべチェは、時間が経てば経つほどテーブルの上で味が染みて美味しくなっていくという優秀さ。もし余っても、次の日だって十二分に美味しいというおもてなしにも作り置きにも大活躍の嬉しいレシピなのです。さぁ、LOST AND FOUNDのアイテムたちを使って調理していきます。 掛け声は、エスカンシアール!? まずは、その前に植松さんがペアリングとして持ってきてくださったチャコリで乾杯!チャコリとはスペインバスク地方で最も親しまれてきたワインの一種です。アルコール度数はワインの中ではやや低め、フレッシュでキリリとした酸味とかすかな発泡が特徴です。地元で愛され、消費されるワインだったため、あまり輸出されていなかったそうですが、世界的なバスク人気に伴い、最近は日本でも購入できるようになったそうです。生産地が海に近いので、シーフードとの相性が抜群なチャコリ。現地では白身魚や甲殻類と合わせることが多いようですが、シーフードだったらなんでも間違いないようです。 ALESSIのワインオープナーは、少しの力でスルッと開けることができるので、力の弱い女性や酔っ払ってしまって力が入らない時にも◎現地のバルでチャコリをオーダーすると、店員さんはグラスの20センチくらい上から注いでくれます。どんどんグラスを離していき、数十センチの高さから注いでくれることもあるんです。この注ぎ方を「エスカンシアール」といいます。 香りを開き、酸を柔らかく、適度に泡立たせるための方法だそう。小林さんも早速トライ!なかなかの腕前です。「エスカンシアール」は、「乾杯!」という言葉ではなく、あくまで注ぎ方を表す言葉なのでご注意くださいね。それでは、今回教えていただいたレシピと作り方をおさらいしましょう。 ピンチョス フリースタイル (材料)・ギンディージャ(青唐辛子の酢漬け)・グリーンオリーブ(塩漬け)・コルニシオン(酢漬け)・ツナの缶詰(ブロックタイプ)・タコ・牡蠣の缶詰(オイル漬け)・アンチョビの缶詰(オイル漬け)*グリーンレリッシュ(ピカリージョと呼ばれるバスク風刻み野菜のドレッシング)・新玉ねぎのみじん切り 1/2個(120g程度)・ピーマンのみじん切り 1個(40g程度)・オリーブオイル 大さじ3・白ワインビネガー 大さじ3・水 大さじ2・塩 小さじ1/2 作り方:具材それぞれを好みの分量で適量ずつ串に刺してさらに並べる。最後にグリーンオリーブを刺すと良い。グリーンレリッシュを適量かけ、馴染ませる。 小林さんは、グリーンレリッシュ用のみじん切りにトライ。鮮やかな包丁さばきを披露してくれました。すぐに植松さんからダメ出しが出て、やり直してもらっていましたが(笑)。 海老とホタテのバスク風エスカべチェ (材料)・えび(大)8尾・ホタテ貝柱(大)8-12個・小麦粉 適量・塩 適量・オリーブオイル 適量*レリッシュ・紫玉ねぎ 1/4個(60g程度)・赤パプリカ...

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 料理研究家 植松良枝先生編

2023/03/17

満を持して始まりました新企画!セレクター小林和人と行方ひさこの体験学習IG LIVE!毎回様々なジャンルの先生をお呼びして、2人で色々と学ばせていただこう、体験していこうという企画です。記念すべき第1回目は、料理研究家の植松良枝さんをお迎えしました。小林さんとはプライベートでも交流のある植松さん。今回は旬の春野菜を使って、ご家庭にある調味料で簡単に作れるおかず“バスクのおつまみ”を教えていただきました。 植松良枝 料理研究家。野菜をたっぷり使った季節感あふれる料理を提案。自身が主宰する料理教室では、ジャンルを問わずくりかえし作りたくなるシンプルな料理を紹介している。野菜づくりを長年ライフワークとし、旬の野菜をたっぷりと使った料理や、これまでに旅をしてきた世界各国のエッセンスを取り入れた料理はセンスの良さで定評がある。 国内外の旅も多く、土地の食や道具などにも精通し、近年は食にまつわる数多くのイベントを企画。2017年、代々木にあるベトナム料理店「ヨヨナム」をプロデュース。 松濤にあるハイヒュッテでも定期的にベトナムの甘味、チェーの喫茶を開くなど、ベトナムとの関わりも深い。 ホームーパーティって話に夢中になってしまって、せっかく作ったお料理が冷めてしまったり、乾いてしまったりすることってありますよね。今回ご紹介いただいたバスク料理のピンチョス&エスカべチェは、時間が経てば経つほどテーブルの上で味が染みて美味しくなっていくという優秀さ。もし余っても、次の日だって十二分に美味しいというおもてなしにも作り置きにも大活躍の嬉しいレシピなのです。さぁ、LOST AND FOUNDのアイテムたちを使って調理していきます。 掛け声は、エスカンシアール!? まずは、その前に植松さんがペアリングとして持ってきてくださったチャコリで乾杯!チャコリとはスペインバスク地方で最も親しまれてきたワインの一種です。アルコール度数はワインの中ではやや低め、フレッシュでキリリとした酸味とかすかな発泡が特徴です。地元で愛され、消費されるワインだったため、あまり輸出されていなかったそうですが、世界的なバスク人気に伴い、最近は日本でも購入できるようになったそうです。生産地が海に近いので、シーフードとの相性が抜群なチャコリ。現地では白身魚や甲殻類と合わせることが多いようですが、シーフードだったらなんでも間違いないようです。 ALESSIのワインオープナーは、少しの力でスルッと開けることができるので、力の弱い女性や酔っ払ってしまって力が入らない時にも◎現地のバルでチャコリをオーダーすると、店員さんはグラスの20センチくらい上から注いでくれます。どんどんグラスを離していき、数十センチの高さから注いでくれることもあるんです。この注ぎ方を「エスカンシアール」といいます。 香りを開き、酸を柔らかく、適度に泡立たせるための方法だそう。小林さんも早速トライ!なかなかの腕前です。「エスカンシアール」は、「乾杯!」という言葉ではなく、あくまで注ぎ方を表す言葉なのでご注意くださいね。それでは、今回教えていただいたレシピと作り方をおさらいしましょう。 ピンチョス フリースタイル (材料)・ギンディージャ(青唐辛子の酢漬け)・グリーンオリーブ(塩漬け)・コルニシオン(酢漬け)・ツナの缶詰(ブロックタイプ)・タコ・牡蠣の缶詰(オイル漬け)・アンチョビの缶詰(オイル漬け)*グリーンレリッシュ(ピカリージョと呼ばれるバスク風刻み野菜のドレッシング)・新玉ねぎのみじん切り 1/2個(120g程度)・ピーマンのみじん切り 1個(40g程度)・オリーブオイル 大さじ3・白ワインビネガー 大さじ3・水 大さじ2・塩 小さじ1/2 作り方:具材それぞれを好みの分量で適量ずつ串に刺してさらに並べる。最後にグリーンオリーブを刺すと良い。グリーンレリッシュを適量かけ、馴染ませる。 小林さんは、グリーンレリッシュ用のみじん切りにトライ。鮮やかな包丁さばきを披露してくれました。すぐに植松さんからダメ出しが出て、やり直してもらっていましたが(笑)。 海老とホタテのバスク風エスカべチェ (材料)・えび(大)8尾・ホタテ貝柱(大)8-12個・小麦粉 適量・塩 適量・オリーブオイル 適量*レリッシュ・紫玉ねぎ 1/4個(60g程度)・赤パプリカ...