JOURNAL

LOST AND FOUND 「飲食店のUTSUWA  Vol.4 organ」

LOST AND FOUND 「飲食店のUTSUWA Vol.4 organ」

2024/08/27

NIKKOとさまざまな取り組みをご一緒している飲食店のプロフェッショナルたち。そんな彼らの器選びにおけるこだわりや器に盛り付ける一品にかけた想いなど、店舗紹介とともに心ゆくまで話していただく連載「飲食店のUTSUWA」、早くも四回目となりました。 今回お話を伺うビストロ「organ」は、2011年に人通りもまばらで昔ながらの個人商店と住宅が混在する西荻窪にオープンし、マイナーだった町に人を呼ぶ存在となった名店。2005年に三軒茶屋の外れにオープンしたナチュラルワインの先駆けビストロ「uguisu」の姉妹店として誕生しました。どちらも厳選されたナチュラルワインとこだわり抜いた食材を最大限に活かした、美しく美味しい料理を提供するお店です。オーナーシェフの紺野真さんは、昨年麻布台ヒルズにオープンした、イギリスのホームファニシングショップ「ザ・コンランショップ」の日本初のレストラン「orby」でヘッドシェフも務めています。人気のブランチメニューを作っていただきながら、お話しを伺いました。 カルチャーの香りが漂う、通い詰めたくなるレストラン 机も椅子もライトも、2つとして同じものが見当たらない店内は、古いものとロック好きな紺野さんらしさがたっぷり詰まっていて、目に入るもの全てがさりげなく、でも完璧なバランスを保っています。ゆっくりとくつろげるカフェのようでも、音楽を楽しむバーのようでもある……月日を重ねるごとに文化の年輪から滲み出てくるような居心地の良い空気感は、「どうぞ好きなように楽しんでね」と出迎えてくれているよう。 1人でも仲間とでもいい、使い勝手の良い雰囲気を作り出しているのは、紺野さんやスタッフの方々も同じように肩肘張らずに楽しもうとする姿勢からくるものなのかもしれません。 レストランは料理だけを提供しているだけじゃない!と紺野さん。店内に置かれたアナログのレコードたちや古いミシン、写真集などが物語る世界観も、その一つ。訪れる度に新しい発見がある店内では、もちろん、スタッフたちとの会話も大切な一つです。 ソースを中心に据えた器選び 父親の仕事の関係でアメリカの大学に通い、西海岸のカフェムーブメントをリアルに感じてきた紺野さんは、帰国後に独学で料理を始め、何かに縛られることなく独自のスタイルで自由に料理してきたといいます。 「デンマークのレストランNOMAが有名になったのは10年くらい前かな、僕もコペンハーゲンや北欧の飲食店に行きましたが、みんなすごく影響を受けましたよね。ノマディック料理ってフランス料理のようなソースを大切とする世界とは違って、発酵や素材そのものが生かされる文化。素材にすごくフォーカスする料理だから和食と親和性がありますよね。NOMAの人たちも日本が大好きで何度も来日していて、影響を受けていると思うんです。だから、素材感のある日本の作家ものの陶器がすごくフィットしたんだと思います。」 カウンターには作家ものの器たちがずらりと並びます。とある作家に特注で作ってもらったものは、作家自らが「オルガン皿」と命名したものもあるんだそう。 「僕もお店を始めた頃から、いち早く日本の作家の陶器を使ってきたし今でも使っています。ただ、僕はクラシックなフランス料理は絶対に外せない。メニューには自分の創作料理だけでなく、必ず『フランスの名前のついた料理』というのを入れるようにしています。例えば、オランデーズソースとかアメリケーヌソースとかね。フランス料理を大切に思うと、ソースが特に大事になってくる。」 「素材感のある作家もののお皿が悪いわけではないのですが、高温で焼いて釉薬がかかっているツルッとした白いお皿が使い勝手が良いなと思って、最近は一周まわって白い磁器を使うことが多いです。昔のフランス料理に使われていた模様の入った器はtoo muchですが、白に金縁の入ったお皿にじゃがいものピューレとブータンノアールなどの料理を乗せるとすごくかっこいいいなと、改めて白い磁器の良さを感じています。」 「NIKKOの器はとにかく強いし、料理の邪魔をしない。表面がツルッとした器でないとソースを流した時に、陶器が吸ってしまったり滲んだりしてイメージ通りにならないことも多い。ソースのラインはパキッと鮮やかにさせたいんです。それに、素材感のある器にフォークナイフや、シルバーのスプーンや箸だとお客様のギギッという音に耳が向いてしまったりしますしね。その点、日本は箸文化だから素材感のある陶器が発達したんでしょうね。そして、heavy-dutyに耐えうるところ。毎日毎日何年も使うものだから、やっぱり強くないとね。」 一周まわって白い磁器のポテンシャルに気がついた 「先日、LOST AND FOUNDに行ってきました。ヨーグルトを入れた蓋付きの器は以前から使っているんですが、今回は変形オーバルのお皿が良いなと思って購入してきました。まだ使ってはないけどグラタン皿もありますし、このお店で購入したお皿だけでも結構たくさんありますよ。」と、購入したばかりのオーバル皿にアスパラとオランデーヌソースの一品を盛り付けてくれました。 「普通のオーバルじゃなく、少しぽってりしたフォルムがいいなと思って。これ、なんとも言えない形が他になくていいね!」 器のことは常に考えていて。定期的に器屋などに足を運ぶ、と紺野さん。いつも即決で購入するそうです。 「どんな料理に合うかなと少しは考えますが、ほとんどは直感ですね。」 人気のブランチタイムは毎週土・日の12時から15時まで。昼飲みにぴったりなナチュラルワインの魅力をさらに引き立てる朝食系、野菜系、魚介系、お肉系と様々なアラカルトたちが、食べやすい小さめなポーションでラインナップしています。ブランチメニューはバチっと決めすぎずに、当日の気分やイメージで少し変えたりしながら気負わずに作るそうです。ぜひ一度訪れて、この世界観の中で絶妙な食材の組み合わせやこだわりのソースを楽しんでいただけたら! 紺野さんのお気に入りが溢れる店内で、ニュートラルな存在感を放っている白いNIKKOの器とのバランスにも注目していただけたら嬉しいです。 <店舗情報>organ.https://www.instagram.com/organ_tokyo/住所:東京都杉並区西荻南2-19-12電話暗号:03-5941-5388営業時間:火・水・木・金 17:00-23:00 ( L.O 21:00 それ以降にご入店の場合はワインバーとして利用可)土・日 12:00-15:00...

LOST AND FOUND 「飲食店のUTSUWA Vol.4 organ」

2024/08/27

NIKKOとさまざまな取り組みをご一緒している飲食店のプロフェッショナルたち。そんな彼らの器選びにおけるこだわりや器に盛り付ける一品にかけた想いなど、店舗紹介とともに心ゆくまで話していただく連載「飲食店のUTSUWA」、早くも四回目となりました。 今回お話を伺うビストロ「organ」は、2011年に人通りもまばらで昔ながらの個人商店と住宅が混在する西荻窪にオープンし、マイナーだった町に人を呼ぶ存在となった名店。2005年に三軒茶屋の外れにオープンしたナチュラルワインの先駆けビストロ「uguisu」の姉妹店として誕生しました。どちらも厳選されたナチュラルワインとこだわり抜いた食材を最大限に活かした、美しく美味しい料理を提供するお店です。オーナーシェフの紺野真さんは、昨年麻布台ヒルズにオープンした、イギリスのホームファニシングショップ「ザ・コンランショップ」の日本初のレストラン「orby」でヘッドシェフも務めています。人気のブランチメニューを作っていただきながら、お話しを伺いました。 カルチャーの香りが漂う、通い詰めたくなるレストラン 机も椅子もライトも、2つとして同じものが見当たらない店内は、古いものとロック好きな紺野さんらしさがたっぷり詰まっていて、目に入るもの全てがさりげなく、でも完璧なバランスを保っています。ゆっくりとくつろげるカフェのようでも、音楽を楽しむバーのようでもある……月日を重ねるごとに文化の年輪から滲み出てくるような居心地の良い空気感は、「どうぞ好きなように楽しんでね」と出迎えてくれているよう。 1人でも仲間とでもいい、使い勝手の良い雰囲気を作り出しているのは、紺野さんやスタッフの方々も同じように肩肘張らずに楽しもうとする姿勢からくるものなのかもしれません。 レストランは料理だけを提供しているだけじゃない!と紺野さん。店内に置かれたアナログのレコードたちや古いミシン、写真集などが物語る世界観も、その一つ。訪れる度に新しい発見がある店内では、もちろん、スタッフたちとの会話も大切な一つです。 ソースを中心に据えた器選び 父親の仕事の関係でアメリカの大学に通い、西海岸のカフェムーブメントをリアルに感じてきた紺野さんは、帰国後に独学で料理を始め、何かに縛られることなく独自のスタイルで自由に料理してきたといいます。 「デンマークのレストランNOMAが有名になったのは10年くらい前かな、僕もコペンハーゲンや北欧の飲食店に行きましたが、みんなすごく影響を受けましたよね。ノマディック料理ってフランス料理のようなソースを大切とする世界とは違って、発酵や素材そのものが生かされる文化。素材にすごくフォーカスする料理だから和食と親和性がありますよね。NOMAの人たちも日本が大好きで何度も来日していて、影響を受けていると思うんです。だから、素材感のある日本の作家ものの陶器がすごくフィットしたんだと思います。」 カウンターには作家ものの器たちがずらりと並びます。とある作家に特注で作ってもらったものは、作家自らが「オルガン皿」と命名したものもあるんだそう。 「僕もお店を始めた頃から、いち早く日本の作家の陶器を使ってきたし今でも使っています。ただ、僕はクラシックなフランス料理は絶対に外せない。メニューには自分の創作料理だけでなく、必ず『フランスの名前のついた料理』というのを入れるようにしています。例えば、オランデーズソースとかアメリケーヌソースとかね。フランス料理を大切に思うと、ソースが特に大事になってくる。」 「素材感のある作家もののお皿が悪いわけではないのですが、高温で焼いて釉薬がかかっているツルッとした白いお皿が使い勝手が良いなと思って、最近は一周まわって白い磁器を使うことが多いです。昔のフランス料理に使われていた模様の入った器はtoo muchですが、白に金縁の入ったお皿にじゃがいものピューレとブータンノアールなどの料理を乗せるとすごくかっこいいいなと、改めて白い磁器の良さを感じています。」 「NIKKOの器はとにかく強いし、料理の邪魔をしない。表面がツルッとした器でないとソースを流した時に、陶器が吸ってしまったり滲んだりしてイメージ通りにならないことも多い。ソースのラインはパキッと鮮やかにさせたいんです。それに、素材感のある器にフォークナイフや、シルバーのスプーンや箸だとお客様のギギッという音に耳が向いてしまったりしますしね。その点、日本は箸文化だから素材感のある陶器が発達したんでしょうね。そして、heavy-dutyに耐えうるところ。毎日毎日何年も使うものだから、やっぱり強くないとね。」 一周まわって白い磁器のポテンシャルに気がついた 「先日、LOST AND FOUNDに行ってきました。ヨーグルトを入れた蓋付きの器は以前から使っているんですが、今回は変形オーバルのお皿が良いなと思って購入してきました。まだ使ってはないけどグラタン皿もありますし、このお店で購入したお皿だけでも結構たくさんありますよ。」と、購入したばかりのオーバル皿にアスパラとオランデーヌソースの一品を盛り付けてくれました。 「普通のオーバルじゃなく、少しぽってりしたフォルムがいいなと思って。これ、なんとも言えない形が他になくていいね!」 器のことは常に考えていて。定期的に器屋などに足を運ぶ、と紺野さん。いつも即決で購入するそうです。 「どんな料理に合うかなと少しは考えますが、ほとんどは直感ですね。」 人気のブランチタイムは毎週土・日の12時から15時まで。昼飲みにぴったりなナチュラルワインの魅力をさらに引き立てる朝食系、野菜系、魚介系、お肉系と様々なアラカルトたちが、食べやすい小さめなポーションでラインナップしています。ブランチメニューはバチっと決めすぎずに、当日の気分やイメージで少し変えたりしながら気負わずに作るそうです。ぜひ一度訪れて、この世界観の中で絶妙な食材の組み合わせやこだわりのソースを楽しんでいただけたら! 紺野さんのお気に入りが溢れる店内で、ニュートラルな存在感を放っている白いNIKKOの器とのバランスにも注目していただけたら嬉しいです。 <店舗情報>organ.https://www.instagram.com/organ_tokyo/住所:東京都杉並区西荻南2-19-12電話暗号:03-5941-5388営業時間:火・水・木・金 17:00-23:00 ( L.O 21:00 それ以降にご入店の場合はワインバーとして利用可)土・日 12:00-15:00...

LOST AND FOUND「飲食店のUTSUWA  Vol.2. Arrow」

LOST AND FOUND「飲食店のUTSUWA Vol.2. Arrow」

2023/09/14

NIKKOとさまざまな取り組みをご一緒している飲食店のプロフェッショナルたちの器選びにおけるこだわり、器に盛り付ける一品にかけた想いなど、店舗紹介とともに心ゆくまで話していただく新連載「飲食店のUTSUWA」第二弾! 今回お話を伺う「Arrow」は、今年2月にオープンしたイタリアンレストラン。池尻大橋駅から徒歩10分程の三宿に位置するこのお店は、営業時間外に外観をチラリと見ただけでは美容院かデザイン事務所だと思って、レストランだと分からない人も多いそう。公式インスタグラムもほとんど更新されていない、少し謎の多いレストランです。これが全てオーナーの思惑だと話してくださった川村洋太シェフに、さらに詳しくお話を聞いていきます。 コンセプトは唯一無二なレストラン 「オーナーが古いもの好きで、店内に使われているものはお皿も含め、知り合いのヴィンテージショップで購入したものがほとんどなんです。ショップからテレビ電話で中継してもらいながら一緒に選んだりもしました。イタリアンレストランですが、ほとんどがアメリカのヴィンテージです。通常のレストランでは使われていないようなものを敢えて選んでいます。」 その言葉どおり、美しいライトが照らす高めのカウンターには椅子がなく、卓上は整理整頓されていて毎日営業しているレストランとは思えない清潔感!そして、その前には大きな椅子と共にロングテーブルが店の中心で存在感を放っています。まるで悠久の時が流れているようなこの景色ですが、古い教会の椅子だと聞いて納得しました。 「外装も外から見える店内も、できるだけ飲食店らしいものにはしたくないというオーナーの意向で、それに基づいた店づくりをしています。入り口のドアや棚などもギャラリーのようねと言われることが多く、レストランだと気が付かずに通っている人も多いです。 SNSでの発信で人を呼び込むのではなく、来てくれた人がここでの体験を楽しんでもらえたら嬉しいですね。店の情報が先にたくさんインストールされてしまうのが嫌なので、店内の全貌が写る写真はアップしませんし、しないようにしてもらっています。来ていただいてはじめてわかることが多い方がいいかなと思うんです。」 取り皿の需要性 料理を乗せる器は、ほとんどアンティークを取り揃えているそうですが、取り皿にREMASTERDを採用していただいています。 「お客様に料理を美味しく楽しんでいただだき、気持ちよく過ごしてもらえるよう、取り皿は毎回替えるようにしています。以前は他社のものを使っていたのですが、白くて高級感があるREMASTEREDを知ってこちらにしました。他のメーカーで揃えようとしていたのですが、試してみたら美しいだけではなく、強度も高い!薄いから欠けやすいのかと心配でしたが、とても耐久性が良くてすごく使いやすいです。落としても割れなかったですよ!薄いイコール割れやすいという概念が覆りました。 アンティークの皿が全てので、オーバルの取り皿でテーブルに強弱というかリズムをつけるのが良いかなと個人的には思っています。ホールスタッフの匙加減で、お客様の人数とメニューの内容などを考えてオーバルとラウンドを使い分けています。オーダーいただいたメニュー全てで取り皿を替えるので、かなりの数になりますね。4人で6皿をシェアしたら24枚使うことになります。」 BONEARTH野菜を使ったメニューとは Arrowでは、世界初の捨てられる食器から生まれた肥料「BONEARTH®」を使用して育てられた野菜たちも使っていただいています。 「契約している農家さんが数社いたのですが、タイミングが良かったので入れさせてもらうことにしました。REMASTEREDを使う際にBONEARTHのことも聞き、そこで農家をご紹介いただきました。 メニューは、素材の入荷によって毎日臨機応変にメニューを変えています。野菜と魚介の調理が好きなので、魚介メニューが多めです。余っても煮込み料理にするので無駄になりません。煮込みは入る具材によって味が変わってくるので、そこも楽しんでもらえたら嬉しいですね。」 今回は、BONEARTHを使って育てられた茄子を使った、「タコと茄子と香草野菜のサラダ」と「桃とイタリア産ブラータチーズ」の前菜を作っていただきました。彩も鮮やかで食欲をそそります。 健やかで良い循環への矢印(Arrow) メニューには日付が入っています。NYやイタリアのレストランのような、持って帰りたくなるものにしたかったという言葉どおり、スタイリッシュな仕上がりです。しかも、ツルッとした触り心地の良い上質な紙を使用しているので、思惑どおりに持ってかえる人も多いんだそう。 「店名の『Arrow』は、英語で言うと矢印という意味ですが、食べに来ていただいて、良いメンタルでこの店を後にしてもらいたいという想いをこめて付けました。心が健康だったら、周りの情報に流されずに、また次の日にも良い選択ができるんじゃないかと。だからこそ、良い雰囲気で気持ちよく過ごしていただけたら、次の日もまた良方向に向かっていく・・・そんな店を目指しています。 今のところもありがたいことにご近所さんが多いです。子連れもオッケーなので、ご近所さんに心地よく落ち着いて過ごしてもらえたら嬉しいです。」 ふらっと立ち寄っても、予約をしていただいても同じように楽しんでもらえるように色々試行錯誤中ではあるけれど、お客様にとって一番心地が良く、選択肢が多い場所でありたいと言う川村シェフ。フードトラックやお菓子屋さんなど様々な業態を運営しながら、外からレストランを外から見てきたからこそできることを活かしていきたいと語ってくれました。 今は、胃袋が大きい自分に合わせて料理の量が多くなってしまっているそうですが、そこも合わせて調整中とのことです。「みんなでお腹いっぱい食べたい時に、お腹を空かせてご来店ください!」 仲間と一緒に美味しい料理を数種類頼み、みんなで取り皿に取り分けながらワイワイ素敵な時間をお過ごしください。 <店舗情報>ARROW住所:世田谷区三宿1-7-1電話番号:070-1250-0626営業時間: 平日 18:00〜24:00 / 祝日 17:00〜24:00定休日: 水曜、木曜...

LOST AND FOUND「飲食店のUTSUWA Vol.2. Arrow」

2023/09/14

NIKKOとさまざまな取り組みをご一緒している飲食店のプロフェッショナルたちの器選びにおけるこだわり、器に盛り付ける一品にかけた想いなど、店舗紹介とともに心ゆくまで話していただく新連載「飲食店のUTSUWA」第二弾! 今回お話を伺う「Arrow」は、今年2月にオープンしたイタリアンレストラン。池尻大橋駅から徒歩10分程の三宿に位置するこのお店は、営業時間外に外観をチラリと見ただけでは美容院かデザイン事務所だと思って、レストランだと分からない人も多いそう。公式インスタグラムもほとんど更新されていない、少し謎の多いレストランです。これが全てオーナーの思惑だと話してくださった川村洋太シェフに、さらに詳しくお話を聞いていきます。 コンセプトは唯一無二なレストラン 「オーナーが古いもの好きで、店内に使われているものはお皿も含め、知り合いのヴィンテージショップで購入したものがほとんどなんです。ショップからテレビ電話で中継してもらいながら一緒に選んだりもしました。イタリアンレストランですが、ほとんどがアメリカのヴィンテージです。通常のレストランでは使われていないようなものを敢えて選んでいます。」 その言葉どおり、美しいライトが照らす高めのカウンターには椅子がなく、卓上は整理整頓されていて毎日営業しているレストランとは思えない清潔感!そして、その前には大きな椅子と共にロングテーブルが店の中心で存在感を放っています。まるで悠久の時が流れているようなこの景色ですが、古い教会の椅子だと聞いて納得しました。 「外装も外から見える店内も、できるだけ飲食店らしいものにはしたくないというオーナーの意向で、それに基づいた店づくりをしています。入り口のドアや棚などもギャラリーのようねと言われることが多く、レストランだと気が付かずに通っている人も多いです。 SNSでの発信で人を呼び込むのではなく、来てくれた人がここでの体験を楽しんでもらえたら嬉しいですね。店の情報が先にたくさんインストールされてしまうのが嫌なので、店内の全貌が写る写真はアップしませんし、しないようにしてもらっています。来ていただいてはじめてわかることが多い方がいいかなと思うんです。」 取り皿の需要性 料理を乗せる器は、ほとんどアンティークを取り揃えているそうですが、取り皿にREMASTERDを採用していただいています。 「お客様に料理を美味しく楽しんでいただだき、気持ちよく過ごしてもらえるよう、取り皿は毎回替えるようにしています。以前は他社のものを使っていたのですが、白くて高級感があるREMASTEREDを知ってこちらにしました。他のメーカーで揃えようとしていたのですが、試してみたら美しいだけではなく、強度も高い!薄いから欠けやすいのかと心配でしたが、とても耐久性が良くてすごく使いやすいです。落としても割れなかったですよ!薄いイコール割れやすいという概念が覆りました。 アンティークの皿が全てので、オーバルの取り皿でテーブルに強弱というかリズムをつけるのが良いかなと個人的には思っています。ホールスタッフの匙加減で、お客様の人数とメニューの内容などを考えてオーバルとラウンドを使い分けています。オーダーいただいたメニュー全てで取り皿を替えるので、かなりの数になりますね。4人で6皿をシェアしたら24枚使うことになります。」 BONEARTH野菜を使ったメニューとは Arrowでは、世界初の捨てられる食器から生まれた肥料「BONEARTH®」を使用して育てられた野菜たちも使っていただいています。 「契約している農家さんが数社いたのですが、タイミングが良かったので入れさせてもらうことにしました。REMASTEREDを使う際にBONEARTHのことも聞き、そこで農家をご紹介いただきました。 メニューは、素材の入荷によって毎日臨機応変にメニューを変えています。野菜と魚介の調理が好きなので、魚介メニューが多めです。余っても煮込み料理にするので無駄になりません。煮込みは入る具材によって味が変わってくるので、そこも楽しんでもらえたら嬉しいですね。」 今回は、BONEARTHを使って育てられた茄子を使った、「タコと茄子と香草野菜のサラダ」と「桃とイタリア産ブラータチーズ」の前菜を作っていただきました。彩も鮮やかで食欲をそそります。 健やかで良い循環への矢印(Arrow) メニューには日付が入っています。NYやイタリアのレストランのような、持って帰りたくなるものにしたかったという言葉どおり、スタイリッシュな仕上がりです。しかも、ツルッとした触り心地の良い上質な紙を使用しているので、思惑どおりに持ってかえる人も多いんだそう。 「店名の『Arrow』は、英語で言うと矢印という意味ですが、食べに来ていただいて、良いメンタルでこの店を後にしてもらいたいという想いをこめて付けました。心が健康だったら、周りの情報に流されずに、また次の日にも良い選択ができるんじゃないかと。だからこそ、良い雰囲気で気持ちよく過ごしていただけたら、次の日もまた良方向に向かっていく・・・そんな店を目指しています。 今のところもありがたいことにご近所さんが多いです。子連れもオッケーなので、ご近所さんに心地よく落ち着いて過ごしてもらえたら嬉しいです。」 ふらっと立ち寄っても、予約をしていただいても同じように楽しんでもらえるように色々試行錯誤中ではあるけれど、お客様にとって一番心地が良く、選択肢が多い場所でありたいと言う川村シェフ。フードトラックやお菓子屋さんなど様々な業態を運営しながら、外からレストランを外から見てきたからこそできることを活かしていきたいと語ってくれました。 今は、胃袋が大きい自分に合わせて料理の量が多くなってしまっているそうですが、そこも合わせて調整中とのことです。「みんなでお腹いっぱい食べたい時に、お腹を空かせてご来店ください!」 仲間と一緒に美味しい料理を数種類頼み、みんなで取り皿に取り分けながらワイワイ素敵な時間をお過ごしください。 <店舗情報>ARROW住所:世田谷区三宿1-7-1電話番号:070-1250-0626営業時間: 平日 18:00〜24:00 / 祝日 17:00〜24:00定休日: 水曜、木曜...

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 料理研究家 植松良枝先生編

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 料理研究家 植松良枝先生編

2023/03/17

満を持して始まりました新企画!セレクター小林和人と行方ひさこの体験学習IG LIVE!毎回様々なジャンルの先生をお呼びして、2人で色々と学ばせていただこう、体験していこうという企画です。記念すべき第1回目は、料理研究家の植松良枝さんをお迎えしました。小林さんとはプライベートでも交流のある植松さん。今回は旬の春野菜を使って、ご家庭にある調味料で簡単に作れるおかず“バスクのおつまみ”を教えていただきました。 植松良枝 料理研究家。野菜をたっぷり使った季節感あふれる料理を提案。自身が主宰する料理教室では、ジャンルを問わずくりかえし作りたくなるシンプルな料理を紹介している。野菜づくりを長年ライフワークとし、旬の野菜をたっぷりと使った料理や、これまでに旅をしてきた世界各国のエッセンスを取り入れた料理はセンスの良さで定評がある。 国内外の旅も多く、土地の食や道具などにも精通し、近年は食にまつわる数多くのイベントを企画。2017年、代々木にあるベトナム料理店「ヨヨナム」をプロデュース。 松濤にあるハイヒュッテでも定期的にベトナムの甘味、チェーの喫茶を開くなど、ベトナムとの関わりも深い。 ホームーパーティって話に夢中になってしまって、せっかく作ったお料理が冷めてしまったり、乾いてしまったりすることってありますよね。今回ご紹介いただいたバスク料理のピンチョス&エスカべチェは、時間が経てば経つほどテーブルの上で味が染みて美味しくなっていくという優秀さ。もし余っても、次の日だって十二分に美味しいというおもてなしにも作り置きにも大活躍の嬉しいレシピなのです。さぁ、LOST AND FOUNDのアイテムたちを使って調理していきます。 掛け声は、エスカンシアール!? まずは、その前に植松さんがペアリングとして持ってきてくださったチャコリで乾杯!チャコリとはスペインバスク地方で最も親しまれてきたワインの一種です。アルコール度数はワインの中ではやや低め、フレッシュでキリリとした酸味とかすかな発泡が特徴です。地元で愛され、消費されるワインだったため、あまり輸出されていなかったそうですが、世界的なバスク人気に伴い、最近は日本でも購入できるようになったそうです。生産地が海に近いので、シーフードとの相性が抜群なチャコリ。現地では白身魚や甲殻類と合わせることが多いようですが、シーフードだったらなんでも間違いないようです。 ALESSIのワインオープナーは、少しの力でスルッと開けることができるので、力の弱い女性や酔っ払ってしまって力が入らない時にも◎現地のバルでチャコリをオーダーすると、店員さんはグラスの20センチくらい上から注いでくれます。どんどんグラスを離していき、数十センチの高さから注いでくれることもあるんです。この注ぎ方を「エスカンシアール」といいます。 香りを開き、酸を柔らかく、適度に泡立たせるための方法だそう。小林さんも早速トライ!なかなかの腕前です。「エスカンシアール」は、「乾杯!」という言葉ではなく、あくまで注ぎ方を表す言葉なのでご注意くださいね。それでは、今回教えていただいたレシピと作り方をおさらいしましょう。 ピンチョス フリースタイル (材料)・ギンディージャ(青唐辛子の酢漬け)・グリーンオリーブ(塩漬け)・コルニシオン(酢漬け)・ツナの缶詰(ブロックタイプ)・タコ・牡蠣の缶詰(オイル漬け)・アンチョビの缶詰(オイル漬け)*グリーンレリッシュ(ピカリージョと呼ばれるバスク風刻み野菜のドレッシング)・新玉ねぎのみじん切り 1/2個(120g程度)・ピーマンのみじん切り 1個(40g程度)・オリーブオイル 大さじ3・白ワインビネガー 大さじ3・水 大さじ2・塩 小さじ1/2 作り方:具材それぞれを好みの分量で適量ずつ串に刺してさらに並べる。最後にグリーンオリーブを刺すと良い。グリーンレリッシュを適量かけ、馴染ませる。 小林さんは、グリーンレリッシュ用のみじん切りにトライ。鮮やかな包丁さばきを披露してくれました。すぐに植松さんからダメ出しが出て、やり直してもらっていましたが(笑)。 海老とホタテのバスク風エスカべチェ (材料)・えび(大)8尾・ホタテ貝柱(大)8-12個・小麦粉 適量・塩 適量・オリーブオイル 適量*レリッシュ・紫玉ねぎ 1/4個(60g程度)・赤パプリカ...

小林和人と行方ひさこの体験学習インスタライブ レポート - 料理研究家 植松良枝先生編

2023/03/17

満を持して始まりました新企画!セレクター小林和人と行方ひさこの体験学習IG LIVE!毎回様々なジャンルの先生をお呼びして、2人で色々と学ばせていただこう、体験していこうという企画です。記念すべき第1回目は、料理研究家の植松良枝さんをお迎えしました。小林さんとはプライベートでも交流のある植松さん。今回は旬の春野菜を使って、ご家庭にある調味料で簡単に作れるおかず“バスクのおつまみ”を教えていただきました。 植松良枝 料理研究家。野菜をたっぷり使った季節感あふれる料理を提案。自身が主宰する料理教室では、ジャンルを問わずくりかえし作りたくなるシンプルな料理を紹介している。野菜づくりを長年ライフワークとし、旬の野菜をたっぷりと使った料理や、これまでに旅をしてきた世界各国のエッセンスを取り入れた料理はセンスの良さで定評がある。 国内外の旅も多く、土地の食や道具などにも精通し、近年は食にまつわる数多くのイベントを企画。2017年、代々木にあるベトナム料理店「ヨヨナム」をプロデュース。 松濤にあるハイヒュッテでも定期的にベトナムの甘味、チェーの喫茶を開くなど、ベトナムとの関わりも深い。 ホームーパーティって話に夢中になってしまって、せっかく作ったお料理が冷めてしまったり、乾いてしまったりすることってありますよね。今回ご紹介いただいたバスク料理のピンチョス&エスカべチェは、時間が経てば経つほどテーブルの上で味が染みて美味しくなっていくという優秀さ。もし余っても、次の日だって十二分に美味しいというおもてなしにも作り置きにも大活躍の嬉しいレシピなのです。さぁ、LOST AND FOUNDのアイテムたちを使って調理していきます。 掛け声は、エスカンシアール!? まずは、その前に植松さんがペアリングとして持ってきてくださったチャコリで乾杯!チャコリとはスペインバスク地方で最も親しまれてきたワインの一種です。アルコール度数はワインの中ではやや低め、フレッシュでキリリとした酸味とかすかな発泡が特徴です。地元で愛され、消費されるワインだったため、あまり輸出されていなかったそうですが、世界的なバスク人気に伴い、最近は日本でも購入できるようになったそうです。生産地が海に近いので、シーフードとの相性が抜群なチャコリ。現地では白身魚や甲殻類と合わせることが多いようですが、シーフードだったらなんでも間違いないようです。 ALESSIのワインオープナーは、少しの力でスルッと開けることができるので、力の弱い女性や酔っ払ってしまって力が入らない時にも◎現地のバルでチャコリをオーダーすると、店員さんはグラスの20センチくらい上から注いでくれます。どんどんグラスを離していき、数十センチの高さから注いでくれることもあるんです。この注ぎ方を「エスカンシアール」といいます。 香りを開き、酸を柔らかく、適度に泡立たせるための方法だそう。小林さんも早速トライ!なかなかの腕前です。「エスカンシアール」は、「乾杯!」という言葉ではなく、あくまで注ぎ方を表す言葉なのでご注意くださいね。それでは、今回教えていただいたレシピと作り方をおさらいしましょう。 ピンチョス フリースタイル (材料)・ギンディージャ(青唐辛子の酢漬け)・グリーンオリーブ(塩漬け)・コルニシオン(酢漬け)・ツナの缶詰(ブロックタイプ)・タコ・牡蠣の缶詰(オイル漬け)・アンチョビの缶詰(オイル漬け)*グリーンレリッシュ(ピカリージョと呼ばれるバスク風刻み野菜のドレッシング)・新玉ねぎのみじん切り 1/2個(120g程度)・ピーマンのみじん切り 1個(40g程度)・オリーブオイル 大さじ3・白ワインビネガー 大さじ3・水 大さじ2・塩 小さじ1/2 作り方:具材それぞれを好みの分量で適量ずつ串に刺してさらに並べる。最後にグリーンオリーブを刺すと良い。グリーンレリッシュを適量かけ、馴染ませる。 小林さんは、グリーンレリッシュ用のみじん切りにトライ。鮮やかな包丁さばきを披露してくれました。すぐに植松さんからダメ出しが出て、やり直してもらっていましたが(笑)。 海老とホタテのバスク風エスカべチェ (材料)・えび(大)8尾・ホタテ貝柱(大)8-12個・小麦粉 適量・塩 適量・オリーブオイル 適量*レリッシュ・紫玉ねぎ 1/4個(60g程度)・赤パプリカ...

NO CODE米澤文雄シェフ 『BONEARTH®』で育てられた「簡単キャベツのカルボナーラ」 クッキング・ライブレポート

NO CODE米澤文雄シェフ 『BONEARTH®』で育てられた「簡単キャベツのカルボナーラ」...

2022/11/24

食器をリサイクルした肥料『BONEARTH ®(ボナース)』を使い育てられたトウモロコシをたっぷり使用した夏のご馳走クッキングライブに続き、今回はNO CODEの米澤文雄シェフをお迎えして、同じく『BONEARTH®』で育てられた石川県産のキャベツのクッキングライブを行いました。今年は雨が多く、キャベツの栽培にとって厳しい気候となりました。うまく育たなかった産地もあったそうですが、ニッコーの本社近くの、石川県白山市の中本農園産では2ヶ月半で大きくしっかりと甘みのあるキャベツを収穫することができました。 今回のメニューは「キャベツの簡単カルボナーラ」。パスタよりキャベツの方が量が多い!キャベツをたくさん食べるためのヘルシーなレシピをお届けします。 米澤文雄 1980年東京都出身。22歳単身ニューヨークへ行き、「Jean-Georges」にて、日本人初のスーシェフとなる。 帰国後、有名店でエグゼクティブ・シェフなどを経て、2014年「Jean-Georges Tokyo」オープン時より、シェフ・ド・キュイジーヌに。 2018年、南青山に自身のプロデュースでサステナブル・グリルレストラン「The Burn」をオープン。最近ではジャンルレスに「食」の事業を展開する新会社NO CODEを設立し、代表を務める。月に数回オープンするレストランNO CODEも営業中。主な著書に「Vegan Recipes/ヴィーガン・レシピ」(柴田書店)がある。  (材料:2人分)・キャベツ1/2個・ベーコン 30-40g・リングイネ 50-60g・オリーブオイル・玉ねぎ 1/2個・ニンニク 1かけ・生クリーム. 100cc程度・卵黄 1個・バター 20g程度・粉チーズ お好みの分量・塩胡椒 ① 大きめの鍋にたっぷり水とそれに応じた塩を入れ、沸騰したらパスタ(今回、米澤シェフのオススメはリングイネ!)を入れ、表示通りの時間茹でる。② キャベツは芯を取り除き、玉ねぎは皮をむき、ざっくりした千切りにする。③ フライパンにオリーブオイルとバターを入れ、そこにニンニクを入れ、少ししてから玉ねぎを入れる。少し塩をして弱火から中火で甘みを出すようにじっくりと炒める。 ④ ベーコンを細めに切り、フライパンに加えて炒める。少ししたら生クリームを入れ煮詰めていく。 ⑤ 生クリームが煮詰まったところにキャベツを入れ、火を強め、塩を少々振り、パスタの茹で汁を少しずつ加え混ぜ合わせる。⑥ キャベツがしんなりとし、緑色が鮮やかになったところで、①の茹で上がったパスタと混ぜ合わせ器に盛り付け、真ん中に卵黄を落として出来上がり!最後にお好みで粉チーズと胡椒をかけ、全体を混ぜながら召し上がってください。...

NO CODE米澤文雄シェフ 『BONEARTH®』で育てられた「簡単キャベツのカルボナーラ」...

2022/11/24

食器をリサイクルした肥料『BONEARTH ®(ボナース)』を使い育てられたトウモロコシをたっぷり使用した夏のご馳走クッキングライブに続き、今回はNO CODEの米澤文雄シェフをお迎えして、同じく『BONEARTH®』で育てられた石川県産のキャベツのクッキングライブを行いました。今年は雨が多く、キャベツの栽培にとって厳しい気候となりました。うまく育たなかった産地もあったそうですが、ニッコーの本社近くの、石川県白山市の中本農園産では2ヶ月半で大きくしっかりと甘みのあるキャベツを収穫することができました。 今回のメニューは「キャベツの簡単カルボナーラ」。パスタよりキャベツの方が量が多い!キャベツをたくさん食べるためのヘルシーなレシピをお届けします。 米澤文雄 1980年東京都出身。22歳単身ニューヨークへ行き、「Jean-Georges」にて、日本人初のスーシェフとなる。 帰国後、有名店でエグゼクティブ・シェフなどを経て、2014年「Jean-Georges Tokyo」オープン時より、シェフ・ド・キュイジーヌに。 2018年、南青山に自身のプロデュースでサステナブル・グリルレストラン「The Burn」をオープン。最近ではジャンルレスに「食」の事業を展開する新会社NO CODEを設立し、代表を務める。月に数回オープンするレストランNO CODEも営業中。主な著書に「Vegan Recipes/ヴィーガン・レシピ」(柴田書店)がある。  (材料:2人分)・キャベツ1/2個・ベーコン 30-40g・リングイネ 50-60g・オリーブオイル・玉ねぎ 1/2個・ニンニク 1かけ・生クリーム. 100cc程度・卵黄 1個・バター 20g程度・粉チーズ お好みの分量・塩胡椒 ① 大きめの鍋にたっぷり水とそれに応じた塩を入れ、沸騰したらパスタ(今回、米澤シェフのオススメはリングイネ!)を入れ、表示通りの時間茹でる。② キャベツは芯を取り除き、玉ねぎは皮をむき、ざっくりした千切りにする。③ フライパンにオリーブオイルとバターを入れ、そこにニンニクを入れ、少ししてから玉ねぎを入れる。少し塩をして弱火から中火で甘みを出すようにじっくりと炒める。 ④ ベーコンを細めに切り、フライパンに加えて炒める。少ししたら生クリームを入れ煮詰めていく。 ⑤ 生クリームが煮詰まったところにキャベツを入れ、火を強め、塩を少々振り、パスタの茹で汁を少しずつ加え混ぜ合わせる。⑥ キャベツがしんなりとし、緑色が鮮やかになったところで、①の茹で上がったパスタと混ぜ合わせ器に盛り付け、真ん中に卵黄を落として出来上がり!最後にお好みで粉チーズと胡椒をかけ、全体を混ぜながら召し上がってください。...

行方ひさこのLOST AND FOUNDなキッチン - 料理家 坂田阿希子編 -

行方ひさこのLOST AND FOUNDなキッチン - 料理家 坂田阿希子編 -

2022/04/04

時代を明るくリードしてくれる、様々な分野にまつわるプロフェッショナルたち。そんなプロたちが選んだREMASTEREDのアイテムと共にお送りする「行方ひさこのLOST ANDFOUNDなキッチン」。仕事でもプライベートでも、たくさんのものを見て、真摯に向き合ってきた彼らたちだからこその、なにかを選択する時の視点やこだわり、ものと向き合う姿勢などを掘り下げていきます。 今回は、料理家であり、代官山の洋食KUCHIBUEのオーナーシェフである坂田阿希子さんをゲストにお招きしました。 坂田阿希子 料理家のアシスタントや、フランス菓子店、フランス料理店で経験を重ね、独立。1998年より料理教室ほか、雑誌や書籍での活動をスタート。2019年11月に代官山に洋食「KUCHIBUE」をオープン。数々のレシピ本を世に送り出す料理家の活動と、オーナーシェフの活動を両立させている。現在も通常営業のほかに、テイクアウトやオンラインでの全国配送商品の展開など、新たなスタイルでもチャレンジし続けている。 洋食KUCHIBUE 東京都渋谷区猿楽町29-10 ヒルサイドテラスC棟15号 03-5422-3028https://www.instagram.com/kuchibue.daikanyama/ 美しいお料理だけでなく、そこにある豊かな時間が想像できるので、私は料理本が大好きです。実際に作るかどうかは別にして、時間を見つけては眺めています。お風呂にも持ち込んで数時間読むこともあるほど、料理本は私の偏愛アイテムなのです。 そんな大好きな料理本の中でも、一番多く持っているのが坂田さん著書。ビジュアルの美しさだけでもテンションが上がりますが、その美しさが自分の生活にどんな影響を与えてくれるだろう……と常に想像力を掻き立ててくれます。今日は、数多くの料理本を世に送り出し、洋食屋のオーナーシェフでもある坂田さんに、REMASTERED ラウンドプレート26とディーププレート22を使って、白い器に映えるデザートを作っていただきました。 日曜日限定、姉妹シェフ インタビュー記事で拝見したことがあるのですが、幼少の頃から料理本が好きすぎて出版社に就職したそうですね。 坂田さん:そうなんです、料理の写真が1つの紙の上に乗った「本」という形がすごく好きで、それを作る人になりたかったんです。最初は編集を目指して出版社に就職したんです。でも、誰かをコーディネートして合わせるという仕事が編集だとすると、私は自分ができることを黙々とやっていく方が向いているなと。編集の仕事に憧れがあったんですけど、全てにきめ細やかに気を遣うことはできない。でも、好きなことは突き詰めてできるタイプだなと。あまり深くは考えていなかったんですけど、料理やお菓子を作ることは、すごく楽しいなと思っていました。向いてない!と気がついてすぐに辞めたんです。 はい、2年と書いてありました(笑)。 坂田さん:そう、2年(笑)。 早い判断ですが、でも作ることが本当に好きだったんですね。 坂田さん:はい、作ることは大好きでした。小学生の時、毎週日曜日は姉と献立を考えて好きなものを作ってもいい日だったんです。平日は「時間がかかるからダメよ。」と言われていたメニューも、日曜日だけは特別に作ってよかった。毎週日曜日のその時間は、1,2年続きましたね。 修行の日々 本当に好きだった料理を仕事にしようと思ったのは、いつ頃だったんでしょう?料理家のアシスタントをされた後、フランス菓子とフレンチレストランで修行をしたと伺いましたが、なぜお菓子とお料理、両方の修行をされたのでしょうか? 坂田さん:最初は、お菓子作りに没頭したんですよね。料理というよりは、お菓子を作ることが楽しくて仕方がなかったので、お菓子屋で働きました。いつも同じスピードとクオリティを当たり前に求められる世界は、とにかく厳しくハードでしたが、鍛えられましたね。2軒のお店で3年ほど修行しました。知識と経験が重なると、だんだんタイミングが体で分かるようになったんです。練習をすると、どんどんできることが増えていく。これが、私には向いていたんですよね。 そのうちに、このレストランで働きたい!と思うシェフが営む、素敵なフレンチレストランを雑誌で見つけたんです。お菓子の技術はすでにあったので、パティシエとして入りました。日本家屋で営む小さなレストランだったので、スタッフも全部で4人ほど。なんでもしなくてはいけない状況だったので、お菓子だけでなく、お料理も少しずつするようになったんです。そこはプロヴァンスのお料理で、とてもおもしろかったけれど偏りもあったので、その後に正統派なフレンチレストランでも修行しました。 自分に根付いているもの 洋食屋をしようと思ったのはいつごろからだったのですか? 坂田さん:洋食屋さんをするとは、少しも思っていませんでした。でも、洋食に行き着く味わいの深さというか、奇をてらった材料を使うわけでも高級食材を使うわけでも、ハーブやスパイスをふんだんに使うわけでもないのに、なぜこんなに美味しいんだろう。そこには、明治時代から日本人の創り上げてきた素晴らしい歴史もあって、白いごはんに合うように考えられている。その背景がすごく大好きなんです。 フランス料理の歴史より、白いごはんに合う、日本人が考案した洋食の歴史に惹かれたんですね。 坂田さん:そう、自分に根付いてる感じ。 父がすごく洋食好きだったので、子供の頃から家族で通っている洋食屋さんがあったんです。休みの日や家族の記念日、お祝い事などで出掛けるのは全て決まった洋食屋に通っていました。洋食の香りや雰囲気、全てが幸せな思い出で、全く嘘がないんですね。クラシックなフランス料理も大好きだけれど、白いごはんが好きな私が1番やりたい料理、それは洋食だなという感じがして。自分に合っていて、自分のやりたい料理とブレていないという気がします。 思い出と共にベーシックに行き着いた...

行方ひさこのLOST AND FOUNDなキッチン - 料理家 坂田阿希子編 -

2022/04/04

時代を明るくリードしてくれる、様々な分野にまつわるプロフェッショナルたち。そんなプロたちが選んだREMASTEREDのアイテムと共にお送りする「行方ひさこのLOST ANDFOUNDなキッチン」。仕事でもプライベートでも、たくさんのものを見て、真摯に向き合ってきた彼らたちだからこその、なにかを選択する時の視点やこだわり、ものと向き合う姿勢などを掘り下げていきます。 今回は、料理家であり、代官山の洋食KUCHIBUEのオーナーシェフである坂田阿希子さんをゲストにお招きしました。 坂田阿希子 料理家のアシスタントや、フランス菓子店、フランス料理店で経験を重ね、独立。1998年より料理教室ほか、雑誌や書籍での活動をスタート。2019年11月に代官山に洋食「KUCHIBUE」をオープン。数々のレシピ本を世に送り出す料理家の活動と、オーナーシェフの活動を両立させている。現在も通常営業のほかに、テイクアウトやオンラインでの全国配送商品の展開など、新たなスタイルでもチャレンジし続けている。 洋食KUCHIBUE 東京都渋谷区猿楽町29-10 ヒルサイドテラスC棟15号 03-5422-3028https://www.instagram.com/kuchibue.daikanyama/ 美しいお料理だけでなく、そこにある豊かな時間が想像できるので、私は料理本が大好きです。実際に作るかどうかは別にして、時間を見つけては眺めています。お風呂にも持ち込んで数時間読むこともあるほど、料理本は私の偏愛アイテムなのです。 そんな大好きな料理本の中でも、一番多く持っているのが坂田さん著書。ビジュアルの美しさだけでもテンションが上がりますが、その美しさが自分の生活にどんな影響を与えてくれるだろう……と常に想像力を掻き立ててくれます。今日は、数多くの料理本を世に送り出し、洋食屋のオーナーシェフでもある坂田さんに、REMASTERED ラウンドプレート26とディーププレート22を使って、白い器に映えるデザートを作っていただきました。 日曜日限定、姉妹シェフ インタビュー記事で拝見したことがあるのですが、幼少の頃から料理本が好きすぎて出版社に就職したそうですね。 坂田さん:そうなんです、料理の写真が1つの紙の上に乗った「本」という形がすごく好きで、それを作る人になりたかったんです。最初は編集を目指して出版社に就職したんです。でも、誰かをコーディネートして合わせるという仕事が編集だとすると、私は自分ができることを黙々とやっていく方が向いているなと。編集の仕事に憧れがあったんですけど、全てにきめ細やかに気を遣うことはできない。でも、好きなことは突き詰めてできるタイプだなと。あまり深くは考えていなかったんですけど、料理やお菓子を作ることは、すごく楽しいなと思っていました。向いてない!と気がついてすぐに辞めたんです。 はい、2年と書いてありました(笑)。 坂田さん:そう、2年(笑)。 早い判断ですが、でも作ることが本当に好きだったんですね。 坂田さん:はい、作ることは大好きでした。小学生の時、毎週日曜日は姉と献立を考えて好きなものを作ってもいい日だったんです。平日は「時間がかかるからダメよ。」と言われていたメニューも、日曜日だけは特別に作ってよかった。毎週日曜日のその時間は、1,2年続きましたね。 修行の日々 本当に好きだった料理を仕事にしようと思ったのは、いつ頃だったんでしょう?料理家のアシスタントをされた後、フランス菓子とフレンチレストランで修行をしたと伺いましたが、なぜお菓子とお料理、両方の修行をされたのでしょうか? 坂田さん:最初は、お菓子作りに没頭したんですよね。料理というよりは、お菓子を作ることが楽しくて仕方がなかったので、お菓子屋で働きました。いつも同じスピードとクオリティを当たり前に求められる世界は、とにかく厳しくハードでしたが、鍛えられましたね。2軒のお店で3年ほど修行しました。知識と経験が重なると、だんだんタイミングが体で分かるようになったんです。練習をすると、どんどんできることが増えていく。これが、私には向いていたんですよね。 そのうちに、このレストランで働きたい!と思うシェフが営む、素敵なフレンチレストランを雑誌で見つけたんです。お菓子の技術はすでにあったので、パティシエとして入りました。日本家屋で営む小さなレストランだったので、スタッフも全部で4人ほど。なんでもしなくてはいけない状況だったので、お菓子だけでなく、お料理も少しずつするようになったんです。そこはプロヴァンスのお料理で、とてもおもしろかったけれど偏りもあったので、その後に正統派なフレンチレストランでも修行しました。 自分に根付いているもの 洋食屋をしようと思ったのはいつごろからだったのですか? 坂田さん:洋食屋さんをするとは、少しも思っていませんでした。でも、洋食に行き着く味わいの深さというか、奇をてらった材料を使うわけでも高級食材を使うわけでも、ハーブやスパイスをふんだんに使うわけでもないのに、なぜこんなに美味しいんだろう。そこには、明治時代から日本人の創り上げてきた素晴らしい歴史もあって、白いごはんに合うように考えられている。その背景がすごく大好きなんです。 フランス料理の歴史より、白いごはんに合う、日本人が考案した洋食の歴史に惹かれたんですね。 坂田さん:そう、自分に根付いてる感じ。 父がすごく洋食好きだったので、子供の頃から家族で通っている洋食屋さんがあったんです。休みの日や家族の記念日、お祝い事などで出掛けるのは全て決まった洋食屋に通っていました。洋食の香りや雰囲気、全てが幸せな思い出で、全く嘘がないんですね。クラシックなフランス料理も大好きだけれど、白いごはんが好きな私が1番やりたい料理、それは洋食だなという感じがして。自分に合っていて、自分のやりたい料理とブレていないという気がします。 思い出と共にベーシックに行き着いた...

行方ひさこの LOST AND FOUNDなキッチン - Mardi Gras 和知 徹シェフ後編 -

行方ひさこの LOST AND FOUNDなキッチン - Mardi Gras 和知 徹シェフ...

2022/01/06

時代を明るくリードしてくれるプロフェッショナルたち。そんな様々な分野にまつわるプロたちが「LOST AND FOUND」から気に入ったアイテムを選び、そこに彩りを添えてくれます。たくさんのものを見て選んできた彼らだからこその、物を選ぶ時のこだわりや、ものと向き合う姿勢を行方ひさこが掘り下げていきます。 行方ひさこの LOST AND FOUNDなキッチン -Mardi Gras 和知 徹シェフ前編 -全てを受け止めてくれる「白」。Mardi Gras 和知 徹シェフをゲストにお迎えしました。 前回はMardi Gras和知 徹シェフをゲストにお招きし、REMASTEREDより「オーバルプレート39」「オーバルプレート13」を使い、彩り野菜とラムのグリルを作っていただきました。 白い器はどんなチャレンジにも応えてくれる懐の深い器だと和知さんが言っていたように、真っ白な器のキャンパスは、豪快なグリルを鮮やかに引き立ててくれました。 ラムと彩り野菜のグリル 1. 野菜を適当な大きさに切る。 2. ラムと野菜に塩胡椒で下味をつける。 3. フライパンにラムと野菜を並べ、お好みでハーブを乗せてオリーブオイルをまわしかけ、焼く。 4. 中の方まで火が通ってきたらオーブンで 15 分ほどローストする。...

行方ひさこの LOST AND FOUNDなキッチン - Mardi Gras 和知 徹シェフ...

2022/01/06

時代を明るくリードしてくれるプロフェッショナルたち。そんな様々な分野にまつわるプロたちが「LOST AND FOUND」から気に入ったアイテムを選び、そこに彩りを添えてくれます。たくさんのものを見て選んできた彼らだからこその、物を選ぶ時のこだわりや、ものと向き合う姿勢を行方ひさこが掘り下げていきます。 行方ひさこの LOST AND FOUNDなキッチン -Mardi Gras 和知 徹シェフ前編 -全てを受け止めてくれる「白」。Mardi Gras 和知 徹シェフをゲストにお迎えしました。 前回はMardi Gras和知 徹シェフをゲストにお招きし、REMASTEREDより「オーバルプレート39」「オーバルプレート13」を使い、彩り野菜とラムのグリルを作っていただきました。 白い器はどんなチャレンジにも応えてくれる懐の深い器だと和知さんが言っていたように、真っ白な器のキャンパスは、豪快なグリルを鮮やかに引き立ててくれました。 ラムと彩り野菜のグリル 1. 野菜を適当な大きさに切る。 2. ラムと野菜に塩胡椒で下味をつける。 3. フライパンにラムと野菜を並べ、お好みでハーブを乗せてオリーブオイルをまわしかけ、焼く。 4. 中の方まで火が通ってきたらオーブンで 15 分ほどローストする。...