LOST AND FOUND「飲食店のUTSUWA Vol.1 LUCKY ALEXANDER CHINA」

NIKKOとさまざまな取り組みをご一緒している飲食店のプロフェッショナルたちの器選びにおけるこだわり、器に盛り付ける一品にかけた想いなど、店舗紹介とともに心ゆくまで話していただく新連載、「飲食店のUTSUWA」がスタートします。

第一回目となる今回は、原宿を代表する行列のできるグルメバーガー店「THE GREAT BURGER」をはじめヒット店舗を連発し、もはや原宿エリアで知らない人はいない!というほど人気店舗を複数軒経営している、車田篤氏率いる株式会社LDFSの新店舗「LUCKY ALEXANDER CHINA」です。原宿ではなく、新たな地として選んだのは、松見坂交差点近くの淡島通り。アメリカチャイナタウンにある町中華をイメージした、餃子が主役の新しいスタイルの中華料理店です。

「LUCKY ALEXANDER CHINA」が生まれるまで

「場所を借りたときは、実はまだどんな業態にするか決めていませんでした。でも、単品で勝負するお店はいつかやりたいなという構想はあったんです。餃子は、いつかやってみたいと思っていました。昔から一つ、売りがある専門店が好きなんです。」

飲食店は人を元気にするという役割があると常々考えているというオーナー車田篤氏。そんな想いから、“LUCKY”で始まる店舗を作りたいとぼんやり考えていたところ、“LUCKY”に人の名前を足して店名にしたらどうか!とひらめいて、昔よく遊んでいた友人のALEXANDERの名前をもらい、「LUCKY ALEXANDER CHINA」通称「LUCKY ALEX」という名前が生まれたそうです。

夜をメインにしたお店も、中華料理という業態も手がけるのは初の試みだということですが、細かいところまで自らデザインした店内は、飲食店の醍醐味である「幸運=LUCKY」がとことん詰め込まれていて、はじめてとは思えない完成度の高さ。壁にも「明日はきっといい日になる」など元気が出るような言葉や格言が散りばめられています。

壁に使われている木、照明、入り口のドアの仕様やタイルの形に至るまで、モダンでありながら古き良き、昔ながらの風情を感じる「アメリカのチャイナタウン感」を演出するためにたくさんの細かい工夫が凝らされてます。そして、中国で縁起が良いとされる“8”にちなんだ八角形のテーブルや、赤い幸運カラーを基調としたトイレ、そしてそこに鎮座するゴールドの便器まで、まるでパワースポット!? 運気が上がらないわけがない空間に仕上がっています。

圧巻のメニュー数

「餃子でいく!と決めたものの、麻婆豆腐も海老チリも食べたい!お客さんに喜んでもらいたいなと考えていたら、メニューがかなり増えました(笑)。」というのも納得、餃子3種の他に小籠包、麻婆豆腐、よだれ鶏などお酒のおつまみにもぴったりな一品メニューは20種類ほど。〆にはチャーハンなどに加え、和歌山を代表する「丸田屋」のミニ中華そばもラインナップ。ビール8種、紹興酒やバイボール、サワー各種、ナチュラルワインに加え、ソフトドリンクも11種とドリンクの品揃えも圧巻です。デザートも5種類と、何度も通わないと制覇できないほど充実しています。

ランチタイムには、餃子とメインを組み合わせたボリューム満点のセットもあり、夜はわいわいと飲みながらつまむもよし、しっかり腹を満たすもよし。食べ終わったら、車田氏自ら考えたという39種類の有難いお言葉が入ったフォーチュンクッキーで運試しの楽しみも。

使い勝手の良い、全てが“LUCKY”尽くしの新しい溜まり場になりそうです。

NIKKOとのモノづくり

デザートやグラスの一部を除いて、店内で使われている食器のほとんどはNIKKOで作られたオリジナルのもの。車田氏がNIKKO本社を訪れ、膨大なコレクションの中からセレクトし、デザインをしたボーンチャイナたちがお店をさらに盛り上げます。

「どこもかしこも飲食店の器が素焼きのナチュラル系という、いわゆる"トレンド"に個人的にはもう若干飽きてきたから、正反対のボーンチャイナでいこうと思ったんです。」

醤油やラー油入れ、薬味を入れる器もサンプルが充実していたので、店舗で使用しているイメージがすぐに浮かび、セレクトにも時間が掛からなかったそうです。既存のチャーハン皿は丸みが強かったので、少し角張ったクラシックなフォルムにしたい、という希望で型からおこしました。

「さまざまなメーカーのものを試しましたが、NIKKOの製品は全てにおいて形状の設計にこだわりを感じられました。レンゲなどは、口に入れた時の感じがとてもよかったし、透き通るような白の色味も質感も理想的でした。」

食べ終わると「幸運=LUCKY」が出てくるようにデザインされているのがポイント!

今回特にこだわったのは、プリントの“赤”の色味。

パンっと目に飛び込んでくるような発色の良い鮮やかでコクのある赤を選び、ロゴをプリントにしたのは、90年代のカフェブームの時代を報復とさせる雰囲気を、一周まわってもう一度、という思いからだそう。裏面もしっかりデザインされていて、こちらもどこか懐かしくて馴染みのあるビジュアルですね。

家にあると、おうち時間も“LUCKY”になる!? 贈り物にも喜ばれそうな幸運アイテム、「LUCKY ALEX」×NIKKOの器たち。ほとんどの種類は店頭でも販売もしてるので、ぜひチェックしてください。

<店舗情報>
LUCKY ALEXANDER CHINA (通称:LUCKY ALEX)
住所:東京都目黒区駒場1-16-9
電話番号:03-6804-7352
営業時間:火〜金 17:30〜23:00 土日祝日 11:30〜15:00 / 17:30〜23:00
定休日:月曜日
アメリカのチャイナタウンにありそうなファサード、横には24時間いつでも購入できる冷凍餃子の自動販売機が。餃子は3種類(各20個入り、1500円から)


Interview & text Hisako Namekata
Photo by Naoki Yamashita

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