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NEW LIFE, NEW TABLE 新生活を彩るテーブルアイテム

NEW LIFE, NEW TABLE 新生活を彩るテーブルアイテム

3月のLOST AND FOUND TOKYO STOREは"NEW LIFE" がテーマ。センターテーブルでは、新生活を彩るテーブルウェアや日用品を揃えました。新生活におすすめしたいアイテムの一つ、「SEKISAKA」越前漆器の産地、福井県鯖江市の河和田地区で、約300年もの間、漆器業を 営んできた株式会社セキサカと国内外で活躍するデザイナーとの協働で、 商品開発を行うプロダクトブランド「SEKISAKA」。紙のような質感を持ったトレイのシリーズ"PLACE"のdripping collection。のトレイの取り扱いがスタート。ドリッピング柄が特徴的なトレイは、上に載せたものが滑りづらい「ノンスリップ効果」の機能も。機内用食器やトレイなどのOEM製造も長年手掛けてきた技術が光る一品です。日々の生活に活躍する、おすすめの使い方をご紹介します。 ペアカップとポットをそえて、ティータイムに。小林さん:ドリス・デイが歌う『Tea for To』を思い出しなが ら2人の時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。 月兎印 スリムポット 0.7L ホワイト ¥4,620 REMASTERED タンブラー 7 ¥1,430 (以下、店頭のみ販売中) LAF486-SE02 SEKISAKA B5 Tray Beige(black non-slip)⁡...

NEW LIFE, NEW TABLE 新生活を彩るテーブルアイテム

3月のLOST AND FOUND TOKYO STOREは"NEW LIFE" がテーマ。センターテーブルでは、新生活を彩るテーブルウェアや日用品を揃えました。新生活におすすめしたいアイテムの一つ、「SEKISAKA」越前漆器の産地、福井県鯖江市の河和田地区で、約300年もの間、漆器業を 営んできた株式会社セキサカと国内外で活躍するデザイナーとの協働で、 商品開発を行うプロダクトブランド「SEKISAKA」。紙のような質感を持ったトレイのシリーズ"PLACE"のdripping collection。のトレイの取り扱いがスタート。ドリッピング柄が特徴的なトレイは、上に載せたものが滑りづらい「ノンスリップ効果」の機能も。機内用食器やトレイなどのOEM製造も長年手掛けてきた技術が光る一品です。日々の生活に活躍する、おすすめの使い方をご紹介します。 ペアカップとポットをそえて、ティータイムに。小林さん:ドリス・デイが歌う『Tea for To』を思い出しなが ら2人の時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。 月兎印 スリムポット 0.7L ホワイト ¥4,620 REMASTERED タンブラー 7 ¥1,430 (以下、店頭のみ販売中) LAF486-SE02 SEKISAKA B5 Tray Beige(black non-slip)⁡...

小林和人が選んだもの 「ALESSIの話」

小林和人が選んだもの 「ALESSIの話」

ひとつの物について深く探っていくことで、物選びがグッと楽しくなる。この連載では、LOST AND FOUNDセレクター・小林和人さんが、このお店で選んだアイテムの中から毎回ひとつをピックアップし、とことん話します。 今回小林さんが話してくれたのは、長く愛用できるステンレス鍋・フライパン「ALESSI」についてです。 NIKKOとの歴史的な関わり 小林さん:ALESSIのデザイナーであるJasper Morrison(ジャスパー・モリソン)は、実はNIKKOと深い関わりがあるんです。2000年代初め頃にIDÉEから発売されていた『MUD COLLECTION』というプロダクトシリーズは、彼がデザインを手がけ、NIKKOのボーンチャイナを使って作られていました。NIKKOのデザイン室長が彼と打合せをした際、『柳宗理のプロダクトを製造している企業と仕事をするのは光栄だ』と言われたそうですよ。 造り手の体温を感じるデザイン 小林さん:Jasper Morrisonのデザインは、シンプルで余分な要素をそぎ落とした“調理道具然”とした感じもありつつ、そこはかとないエレガントさもあります。そのバランスが肝だと思います。鍋の蓋の持ち手は木べらを差して持ち上げる工夫が隠れています。深い鍋の側面はストンとした寸胴鍋のような形状ではなく、ほんの少しだけ、食欲をそそる美味しそうな丸みがあります。これは冷たいステンレスの製品だからこそ映えるデザイン。随所にデザイナーの体温を感じ、チャーミングな印象すら受けます。デザインも料理も、“さじ加減”が大事ということを教えてくれます。 隠れた主役は「ターナーワイド」 小林さん:28cmのフライパンで目玉焼きを作りながら気づいたのが、お皿に盛り付けるときに、よくあるサイズのターナーだと心もとないなって。勢いでシャっと持っていかないといけない。でもポルトガルのナイフメーカー『ICEL』のそれは、幅も長さも余裕があって、しなりを持たせながら簡単に食材の下に差し込むことができます。ステンレスのフライパンとの相性が良く、今日の隠れた主役です(笑)。 BIGな人間になりたければ!? 小林さん:コーティングされているわけではありませんが、高温に熱してから油をしっかり引いて使うと卵が全くくっつかないです。深さがあるので、炒めものの際にも食材がこぼれづらいです。妻に指導してもらいながら、じゃこと小松菜のパスタを作りました。満水時に8ℓ入る大きな鍋はパスタを茹でる時に。麺を対流させることが大事とよく言いますが、この鍋で茹でていただきたいです。そういえば、友人のグラフィックデザイナーが、『借りた物件の大きさに応じて大きな仕事が入ってくる』と言っていました。大きな仕事をしたければ大きな物件を選べ!BIGな人間になりたければBIGな鍋を買え!ってことですね(笑)。 ステンレスのフライパンは使いづらいのでは?と不安に思っている方も多いかもしれない。しかしポイントさえ押さえれば、長く愛用できるアイテム。優れたデザインは小林さんの言葉のとおり、さらに保温性に優れ、食材に熱が均一にすばやく伝わる3層構造など、良いこともたくさん。フッ素加工が好まれる時代、それはそれで役割があるけれど、コーティングをしていないステンレス鍋の良さもある。ALESSIは、ずっと使い続けながら、仲を深めていきたいアイテムだ。 <記事内紹介商品> ALESSI Pots&Pans ストックポット 24cm AJM 100/24 ¥22,000 Icel ターナーワイド ¥4,180 ALESSI Pots&Pans フライパン...

小林和人が選んだもの 「ALESSIの話」

ひとつの物について深く探っていくことで、物選びがグッと楽しくなる。この連載では、LOST AND FOUNDセレクター・小林和人さんが、このお店で選んだアイテムの中から毎回ひとつをピックアップし、とことん話します。 今回小林さんが話してくれたのは、長く愛用できるステンレス鍋・フライパン「ALESSI」についてです。 NIKKOとの歴史的な関わり 小林さん:ALESSIのデザイナーであるJasper Morrison(ジャスパー・モリソン)は、実はNIKKOと深い関わりがあるんです。2000年代初め頃にIDÉEから発売されていた『MUD COLLECTION』というプロダクトシリーズは、彼がデザインを手がけ、NIKKOのボーンチャイナを使って作られていました。NIKKOのデザイン室長が彼と打合せをした際、『柳宗理のプロダクトを製造している企業と仕事をするのは光栄だ』と言われたそうですよ。 造り手の体温を感じるデザイン 小林さん:Jasper Morrisonのデザインは、シンプルで余分な要素をそぎ落とした“調理道具然”とした感じもありつつ、そこはかとないエレガントさもあります。そのバランスが肝だと思います。鍋の蓋の持ち手は木べらを差して持ち上げる工夫が隠れています。深い鍋の側面はストンとした寸胴鍋のような形状ではなく、ほんの少しだけ、食欲をそそる美味しそうな丸みがあります。これは冷たいステンレスの製品だからこそ映えるデザイン。随所にデザイナーの体温を感じ、チャーミングな印象すら受けます。デザインも料理も、“さじ加減”が大事ということを教えてくれます。 隠れた主役は「ターナーワイド」 小林さん:28cmのフライパンで目玉焼きを作りながら気づいたのが、お皿に盛り付けるときに、よくあるサイズのターナーだと心もとないなって。勢いでシャっと持っていかないといけない。でもポルトガルのナイフメーカー『ICEL』のそれは、幅も長さも余裕があって、しなりを持たせながら簡単に食材の下に差し込むことができます。ステンレスのフライパンとの相性が良く、今日の隠れた主役です(笑)。 BIGな人間になりたければ!? 小林さん:コーティングされているわけではありませんが、高温に熱してから油をしっかり引いて使うと卵が全くくっつかないです。深さがあるので、炒めものの際にも食材がこぼれづらいです。妻に指導してもらいながら、じゃこと小松菜のパスタを作りました。満水時に8ℓ入る大きな鍋はパスタを茹でる時に。麺を対流させることが大事とよく言いますが、この鍋で茹でていただきたいです。そういえば、友人のグラフィックデザイナーが、『借りた物件の大きさに応じて大きな仕事が入ってくる』と言っていました。大きな仕事をしたければ大きな物件を選べ!BIGな人間になりたければBIGな鍋を買え!ってことですね(笑)。 ステンレスのフライパンは使いづらいのでは?と不安に思っている方も多いかもしれない。しかしポイントさえ押さえれば、長く愛用できるアイテム。優れたデザインは小林さんの言葉のとおり、さらに保温性に優れ、食材に熱が均一にすばやく伝わる3層構造など、良いこともたくさん。フッ素加工が好まれる時代、それはそれで役割があるけれど、コーティングをしていないステンレス鍋の良さもある。ALESSIは、ずっと使い続けながら、仲を深めていきたいアイテムだ。 <記事内紹介商品> ALESSI Pots&Pans ストックポット 24cm AJM 100/24 ¥22,000 Icel ターナーワイド ¥4,180 ALESSI Pots&Pans フライパン...

LOST AND FOUND が選ぶ、THANKS GIFT

LOST AND FOUND が選ぶ、THANKS GIFT

LOST AND FOUND TOKYO STORE では“THANKS GIFT”をテーマにメインテーブルをディスプレイ。お世話になった方や、大切な方へ気軽に贈れる、値段はお手頃でも貰ったら絶対に嬉しい、長く愛用できる日用品を、セレクターの小林和人氏とピックアップ。その中から、おすすめのアイテムをご紹介します。 90年の歴史を持つインドの紡績会社シャラダ社が開発した、地球と人に優しい最高級インド超長綿を使った、Micro Cotton(マイクロコットン)。 LUXURYシリーズのタオルは世界のホテルはもちろん、アメリカ政府にも認められ、政府公館や政府専用機内でも採用されたシリーズ。独特のふんわりとしなやかな風合いが特徴です。小林さん :タオルは、使ってもらえる贈り物の代表だと思います。Micro Cottonの中でもLUXURYシリーズは、密度があって吸水性が高いので、日常的に使って欲しいと思っています。最初の柔らかめな肌ざわりよりも、使い込んでからのしっかりとした質感が好きです。Micro Cotton Luxury シリーズハンドタオル ¥1,650フェイスタオル ¥3,300バスタオル ¥5,500 Micro Cotton ミニバスタオル ホワイト ¥5,500 Micro Cotton ミニバスタオル ブラック ¥5,500 Micro Cotton...

LOST AND FOUND が選ぶ、THANKS GIFT

LOST AND FOUND TOKYO STORE では“THANKS GIFT”をテーマにメインテーブルをディスプレイ。お世話になった方や、大切な方へ気軽に贈れる、値段はお手頃でも貰ったら絶対に嬉しい、長く愛用できる日用品を、セレクターの小林和人氏とピックアップ。その中から、おすすめのアイテムをご紹介します。 90年の歴史を持つインドの紡績会社シャラダ社が開発した、地球と人に優しい最高級インド超長綿を使った、Micro Cotton(マイクロコットン)。 LUXURYシリーズのタオルは世界のホテルはもちろん、アメリカ政府にも認められ、政府公館や政府専用機内でも採用されたシリーズ。独特のふんわりとしなやかな風合いが特徴です。小林さん :タオルは、使ってもらえる贈り物の代表だと思います。Micro Cottonの中でもLUXURYシリーズは、密度があって吸水性が高いので、日常的に使って欲しいと思っています。最初の柔らかめな肌ざわりよりも、使い込んでからのしっかりとした質感が好きです。Micro Cotton Luxury シリーズハンドタオル ¥1,650フェイスタオル ¥3,300バスタオル ¥5,500 Micro Cotton ミニバスタオル ホワイト ¥5,500 Micro Cotton ミニバスタオル ブラック ¥5,500 Micro Cotton...

小林和人が選んだもの 「BONDI WASHの話」

小林和人が選んだもの 「BONDI WASHの話」

ひとつの物について深く探っていくことで、物選びがグッと楽しくなる。この連載では、LOST AND FOUNDセレクター・小林和人さんが、このお店で選んだアイテムの中から毎回ひとつをピックアップし、とことん話します。 今回小林さんが話してくれたのは、家事にご褒美をくれる!?「BONDI WASH」についてです。 オーストラリアらしいWASHブランド 小林さん:掃除、洗濯、食器洗い用から、ベビー用やペット用まで様々な用途が揃ったBONDI WASHは、その名のとおりオーストラリア・ボンダイで創業したブランドです。石油由来の原料は一切使用せず、99%〜100%が植物由来成分から成るにもかかわらず洗浄力はしっかり確保するという、人体や環境への配慮と実際の機能を両立させた製品であることが特徴です。実は小さい頃、メルボルンに2年半くらい住んでいたことがあり、親近感がわくんですよ。でもボンダイビーチは行ったことがないので、いつか行ってみたいですね。 家事をした後のご褒美 小林さん:ここの製品はどれも香りがとても良いのが特徴なんです。例えば窓ガラスや鏡の掃除に適したグラススプレーは、シドニーペパーミントとローズマリーのすっとする爽やかな香りであったり、住宅の壁や床、ドアなど多用途に使えるベンチスプレーは、タスマニアンペッパーとオーストラリアンラベンダーの和らぐ香りにほっとします。オーストラリアはラベンダー生産でも有名で、自然素材をベースとした石鹸やエッセンシャルオイルなどの小規模生産者も多いんですよね。掃除をした後に良い香りが立ち上がるっていうのは、ちょっとご褒美みたいな。家事のモチベーションを上げてくれます。 掃除のアルバイト経験 小林さん:(窓ガラスを拭きながら)吹き上げるの、好きかもしれないですね。枠を決めて、口の字の内側を塗りつぶしていくんです。実は昔、掃除のアルバイトをしていたんですよ。閉店後の店舗の床やガラスを掃除するっていう。洗剤をバケツに入れて水で溶き、タオルを絞って吹いていって。最後に乾いたウェスで吹き上げます。BONDI WASHみたいに良いものじゃなかったから手はカサカサだったけど、今となっては懐かしいですね(笑)。 家に馴染むデザイン 小林さん:パッケージのグラフィックも商品をセレクトする上で重要な要素なんですが、このスッキリした雰囲気がいいですよね。ハンドウォッシュとかって、妙にラグジュアリー感が出過ぎても違うし、家に馴染むちょうど良い感じが気に入っています。頑張る姿を誰からも見られることのない日々の家事仕事であっても、拭き上げた場所からフワッと良い香りがしたら、ちょっと励まされるかもしれない。自然の恵みがもたらす香りのBONDI WASHがあれば、家中の掃除洗濯を心地よくできるはずだ。犬用WASHの紹介は、昔犬を飼っていたという小林さんが、他の犬アイテムとともにご紹介するとのことで、「犬の話はとっておきますね」 <記事内紹介商品> BONDI WASH グラススプレー シドニーペパーミント&ローズマリー 500ml ¥2,640 BONDI WASH ベンチスプレー タスマニアンペッパー&ラベンダー 500ml ¥3,300 小林...

小林和人が選んだもの 「BONDI WASHの話」

ひとつの物について深く探っていくことで、物選びがグッと楽しくなる。この連載では、LOST AND FOUNDセレクター・小林和人さんが、このお店で選んだアイテムの中から毎回ひとつをピックアップし、とことん話します。 今回小林さんが話してくれたのは、家事にご褒美をくれる!?「BONDI WASH」についてです。 オーストラリアらしいWASHブランド 小林さん:掃除、洗濯、食器洗い用から、ベビー用やペット用まで様々な用途が揃ったBONDI WASHは、その名のとおりオーストラリア・ボンダイで創業したブランドです。石油由来の原料は一切使用せず、99%〜100%が植物由来成分から成るにもかかわらず洗浄力はしっかり確保するという、人体や環境への配慮と実際の機能を両立させた製品であることが特徴です。実は小さい頃、メルボルンに2年半くらい住んでいたことがあり、親近感がわくんですよ。でもボンダイビーチは行ったことがないので、いつか行ってみたいですね。 家事をした後のご褒美 小林さん:ここの製品はどれも香りがとても良いのが特徴なんです。例えば窓ガラスや鏡の掃除に適したグラススプレーは、シドニーペパーミントとローズマリーのすっとする爽やかな香りであったり、住宅の壁や床、ドアなど多用途に使えるベンチスプレーは、タスマニアンペッパーとオーストラリアンラベンダーの和らぐ香りにほっとします。オーストラリアはラベンダー生産でも有名で、自然素材をベースとした石鹸やエッセンシャルオイルなどの小規模生産者も多いんですよね。掃除をした後に良い香りが立ち上がるっていうのは、ちょっとご褒美みたいな。家事のモチベーションを上げてくれます。 掃除のアルバイト経験 小林さん:(窓ガラスを拭きながら)吹き上げるの、好きかもしれないですね。枠を決めて、口の字の内側を塗りつぶしていくんです。実は昔、掃除のアルバイトをしていたんですよ。閉店後の店舗の床やガラスを掃除するっていう。洗剤をバケツに入れて水で溶き、タオルを絞って吹いていって。最後に乾いたウェスで吹き上げます。BONDI WASHみたいに良いものじゃなかったから手はカサカサだったけど、今となっては懐かしいですね(笑)。 家に馴染むデザイン 小林さん:パッケージのグラフィックも商品をセレクトする上で重要な要素なんですが、このスッキリした雰囲気がいいですよね。ハンドウォッシュとかって、妙にラグジュアリー感が出過ぎても違うし、家に馴染むちょうど良い感じが気に入っています。頑張る姿を誰からも見られることのない日々の家事仕事であっても、拭き上げた場所からフワッと良い香りがしたら、ちょっと励まされるかもしれない。自然の恵みがもたらす香りのBONDI WASHがあれば、家中の掃除洗濯を心地よくできるはずだ。犬用WASHの紹介は、昔犬を飼っていたという小林さんが、他の犬アイテムとともにご紹介するとのことで、「犬の話はとっておきますね」 <記事内紹介商品> BONDI WASH グラススプレー シドニーペパーミント&ローズマリー 500ml ¥2,640 BONDI WASH ベンチスプレー タスマニアンペッパー&ラベンダー 500ml ¥3,300 小林...

行方ひさこのLOST AND FOUNDなキッチン 鳥羽周作シェフ編

行方ひさこのLOST AND FOUNDなキッチン 鳥羽周作シェフ編

時代を明るくリードしてくれる、様々な分野にまつわるプロフェッショナルたち。そんなプロたちが選んだLOST AND FOUNDのアイテムと共にお送りする「行方ひさこのLOST ANDFOUNDなキッチン」。仕事、プライベート共にたくさんのものを見て、真摯に向き合ってきた彼らだからこその、なにかを選択する時の視点やこだわり、ものと向き合う姿勢などを掘り下げていきます。 鳥羽周作 J リーグの練習生、小学校の教員を経て、31 歳で料理の世界へ。2018年「sio」をオープン。同店はミシュランガイド東京 2020 から 4 年連続一つ星を獲得。現在、全国にいろいろな業態の8店舗を展開。モットーは『幸せの分母を増やす』。 今回は、ミシュランガイド東京で2020年から3年連続一つ星を獲得している代々木上原「sio」や、“架空のホテルのレストラン”をコンセプトにした青山「Hotel’s」など、日本各地で8店舗を展開する鳥羽周作シェフをゲストにお迎えしました。REMASTEREDに合う料理を作っていただきました。 幸せを増やす、という目的のための手段 鳥羽シェフ:早速なんですけれど、作りながらいきますよ! 根セロリとじゃがいものピューレを使ったタネでラビオリを作って、蛤のバターソースで和えます。1つはアンチョビを乗せるだけ。もう1つはスライスして丸型に抜いたカブを、毛蟹とりんごジャムとエシャロットのファルスで包んで、ラビオリの上に重ねて、最後にハーブを飾ろうかと。今回選んだ皿は、sioだったら半熟ゆで卵にアンチョビを乗せて出すのに使いたい皿なんですけど、それを前衛的な皿にしたくて。改めてこういう皿が見直されてる気がしてるんですよね。昔のパタゴニアがかっこいい!みたいな感じがあるじゃないですか。新しいブランドを合わせてコーディネートする感じ。そんな感じでいいですか? 行方:おぉ、早速ですね。もちろんです! 鳥羽シェフ:料理下手だからなー! 行方:いやいや。 鳥羽シェフ:技術ない系だから。 行方:またまたー。あ、そうだ!ミシュラン1つ星おめでとうございます。 鳥羽シェフ:ありがとうございます。いつも言ってることですけれど、大事なのは目的と手段だと思うんですよね。僕にとって、料理は手段!人を喜ばせるという目的の手段であって、料理をすることが目的ではないので、ミシュランを取りたい!っていう目的で仕事はしていないんです。ミシュランの星をいただくことは嬉しいですけれど、そこまで興味はないんです。 ものを生み出すことは、編集すること 今から作る皿(料理)は、お話をいただいた時に2分で思いついたんです。適当なわけではなく、いつもそうなんです。クリエイティブって生み出すんじゃなくて、編集することだと思うんですよ。 行方:そうですね、私もそう思います。 鳥羽シェフ:あるものをどういうふうにチューニングして作り上げるかだと思うので、生み出すって感覚ではないんです。なので、悩むって感覚もない。お店のコース料理は全部自分で考えているんですけれど、入浴中にNETFLIXを見ながら考えたりしています。むしろ、そういう方がいいんですよね。全て構成要素を因数分解して、その因数分解したものの羅列の変数を加味した上での編集作業だと思ってるんですよ。1つのお皿(料理)を作りたいと思ったら構成要素を全て挙げて、そのパワーバランスをどう編集していくかを考えていくので、作る前からフォーマットが決まっていて、あとはパズルをはめ込んでいく感覚。ビジネスもそういう感覚でやっています。クライアントが何を求めているかをまず1番に考える。そこから大事な要素を全て挙げて、そこにはめ込んでいく。僕はアホなんですけど、実はとっても細かいんです(笑)。料理に関しては手段なので、お客さまをどんな風に導きたいかを逆算で考えることが多い。だから、作りたい料理ってないんですよ。 行方:その時々の相手によって何が最適解か考えて、手段を変えていくってことですね。 鳥羽シェフ:お客様が何を望んでいるのかによってゴール設定を変えていきます。今回の場合はNIKKOのお皿なので、シンプルで馴染みのある目玉焼きが乗った貧乏人パスタ※のようなものを丸皿にサラッと盛り付けてもいいんですけど、それって既に誰かがやったことがあるし、この取材でわざわざ僕がやることではない。あえてラビオリ2種の前菜を小さめなオーバルに盛り付けて、かっこよく見えたらいいなって。自分なりに今回いただいたオファーの趣旨を理解して考えたんですけど、どうでした?でもメニュー自体は2分で考えました(笑)。 ※貧乏人パスタは、イタリアでは「スパゲッティ・ポヴェレッロ」と呼ばれている実在するメニュー。半熟目玉焼きを乗せたり麺と絡めたりした上にチーズをかけただけ、というシンプルなレシピながらも食材がない時にも美味しいものを食べたいというイタリアらしさが溢れるパスタ。 ガイドラインのあるお皿...

行方ひさこのLOST AND FOUNDなキッチン 鳥羽周作シェフ編

時代を明るくリードしてくれる、様々な分野にまつわるプロフェッショナルたち。そんなプロたちが選んだLOST AND FOUNDのアイテムと共にお送りする「行方ひさこのLOST ANDFOUNDなキッチン」。仕事、プライベート共にたくさんのものを見て、真摯に向き合ってきた彼らだからこその、なにかを選択する時の視点やこだわり、ものと向き合う姿勢などを掘り下げていきます。 鳥羽周作 J リーグの練習生、小学校の教員を経て、31 歳で料理の世界へ。2018年「sio」をオープン。同店はミシュランガイド東京 2020 から 4 年連続一つ星を獲得。現在、全国にいろいろな業態の8店舗を展開。モットーは『幸せの分母を増やす』。 今回は、ミシュランガイド東京で2020年から3年連続一つ星を獲得している代々木上原「sio」や、“架空のホテルのレストラン”をコンセプトにした青山「Hotel’s」など、日本各地で8店舗を展開する鳥羽周作シェフをゲストにお迎えしました。REMASTEREDに合う料理を作っていただきました。 幸せを増やす、という目的のための手段 鳥羽シェフ:早速なんですけれど、作りながらいきますよ! 根セロリとじゃがいものピューレを使ったタネでラビオリを作って、蛤のバターソースで和えます。1つはアンチョビを乗せるだけ。もう1つはスライスして丸型に抜いたカブを、毛蟹とりんごジャムとエシャロットのファルスで包んで、ラビオリの上に重ねて、最後にハーブを飾ろうかと。今回選んだ皿は、sioだったら半熟ゆで卵にアンチョビを乗せて出すのに使いたい皿なんですけど、それを前衛的な皿にしたくて。改めてこういう皿が見直されてる気がしてるんですよね。昔のパタゴニアがかっこいい!みたいな感じがあるじゃないですか。新しいブランドを合わせてコーディネートする感じ。そんな感じでいいですか? 行方:おぉ、早速ですね。もちろんです! 鳥羽シェフ:料理下手だからなー! 行方:いやいや。 鳥羽シェフ:技術ない系だから。 行方:またまたー。あ、そうだ!ミシュラン1つ星おめでとうございます。 鳥羽シェフ:ありがとうございます。いつも言ってることですけれど、大事なのは目的と手段だと思うんですよね。僕にとって、料理は手段!人を喜ばせるという目的の手段であって、料理をすることが目的ではないので、ミシュランを取りたい!っていう目的で仕事はしていないんです。ミシュランの星をいただくことは嬉しいですけれど、そこまで興味はないんです。 ものを生み出すことは、編集すること 今から作る皿(料理)は、お話をいただいた時に2分で思いついたんです。適当なわけではなく、いつもそうなんです。クリエイティブって生み出すんじゃなくて、編集することだと思うんですよ。 行方:そうですね、私もそう思います。 鳥羽シェフ:あるものをどういうふうにチューニングして作り上げるかだと思うので、生み出すって感覚ではないんです。なので、悩むって感覚もない。お店のコース料理は全部自分で考えているんですけれど、入浴中にNETFLIXを見ながら考えたりしています。むしろ、そういう方がいいんですよね。全て構成要素を因数分解して、その因数分解したものの羅列の変数を加味した上での編集作業だと思ってるんですよ。1つのお皿(料理)を作りたいと思ったら構成要素を全て挙げて、そのパワーバランスをどう編集していくかを考えていくので、作る前からフォーマットが決まっていて、あとはパズルをはめ込んでいく感覚。ビジネスもそういう感覚でやっています。クライアントが何を求めているかをまず1番に考える。そこから大事な要素を全て挙げて、そこにはめ込んでいく。僕はアホなんですけど、実はとっても細かいんです(笑)。料理に関しては手段なので、お客さまをどんな風に導きたいかを逆算で考えることが多い。だから、作りたい料理ってないんですよ。 行方:その時々の相手によって何が最適解か考えて、手段を変えていくってことですね。 鳥羽シェフ:お客様が何を望んでいるのかによってゴール設定を変えていきます。今回の場合はNIKKOのお皿なので、シンプルで馴染みのある目玉焼きが乗った貧乏人パスタ※のようなものを丸皿にサラッと盛り付けてもいいんですけど、それって既に誰かがやったことがあるし、この取材でわざわざ僕がやることではない。あえてラビオリ2種の前菜を小さめなオーバルに盛り付けて、かっこよく見えたらいいなって。自分なりに今回いただいたオファーの趣旨を理解して考えたんですけど、どうでした?でもメニュー自体は2分で考えました(笑)。 ※貧乏人パスタは、イタリアでは「スパゲッティ・ポヴェレッロ」と呼ばれている実在するメニュー。半熟目玉焼きを乗せたり麺と絡めたりした上にチーズをかけただけ、というシンプルなレシピながらも食材がない時にも美味しいものを食べたいというイタリアらしさが溢れるパスタ。 ガイドラインのあるお皿...

小林和人×幅允孝 1周年記念対談 vol.2 幅さんが小林さんに選んだ本の話

小林和人×幅允孝 1周年記念対談 vol.2 幅さんが小林さんに選んだ本の話

LOST AND FOUND旗艦店オープン1周年を記念して、プロダクトセレクターを務める小林和人さん(Roundabout, OUTBOUND オーナー)と、彼がラブコールを送ったBACH代表・幅允孝さんの対談が実現しました。今回は話が弾んだ対談の後半、幅さんが小林さんに本をオススメします。 空港での没収品を撮影した“LOST AND FOUND”な写真集 幅さん:まずは、オランダのアーティストでデザイナー、クリスチャン・メンデルツマの最初の卒業制作『Checked Baggage』を知っていますか?彼女はデザイナーとして世界的な注目を集めています。表紙の部分にカミソリやらナイフ?やらが入っているのですが、これも含めて一冊の本。実はこれ、飛行機に乗るときにカバンの中に爪切りやナイフが入っていたら、没収されてしまうじゃないですか。スキポール空港(アムステルダム)で出た、そんな1週間分の大量の没収品を1冊の写真集にまとめたんです。種類ごと、色ごとに、綺麗にページを分けて撮影されていて、完全にタイポロジーの世界ですよね。没収されたものを写真集にして、しかも没収された何かと一緒にパッケージするっていう、これ、LOST AND FOUND感ありません?小林さん:まさに!並びが美しいから、見ていて飽きないですね。(ページをめくりながら)爪切りもダメなんだ!幅さん:気をつけてくださいね。色々妄想が膨らみますよね。なんでこれを持ち込んだのだろうとか、朝慌ててたのかなとか。 小林さん:自分も店で商品の陳列をしていて、標本的な展示というのが念頭にありまして。幅さん:まさに、ですね。この本は2004年に1000冊の本が出版され、一冊ごとに没収された元の品物が手渡されています。しばらくレアブックと呼ばれていたのですが、このほどもう一度リプリントされました。2004年と2022年だと、やっぱり飛行機に乗ることの意味や、テロに対する考え方が変わってきていて。当時はまだ少しだけ“遊べる、笑える”といった感じだったのが、今はシリアスな感じになっていますね。飛行機に乗ってどこかにいくということ自体が、すごい希少価値に変わりつつある。円も安いし、コロナもなかなか治まらないし。そういったことを考えると、同じ本でも実は二度と同じようには読めないと思っています。時間を経て、パラパラとめくりながらちょっと考える部分があったりして。何かを説明したり、答えを与えてくれるものではないですが、考える余白は多い1冊なんじゃないかなぁと思って、選んでみました。小林さん:まさに重層的な価値を帯びた1冊ですね。改めてこの場で見ると価値を発見できて。嬉しいなぁ。 小林秀雄 目線で 美しいものを見たときの人間の感情を解いた一冊 幅さん:続いて、若松英輔さんの『小林秀雄 美しい花』を読んだことはありますか?若松さんは三田文學の編集長もしていた、詩人・批評家としても知られている方ですが、この本は小林秀雄の評伝ですね。彼なりに小林秀雄を肉薄して書いた一冊です。小林秀雄は文学批評大家であり、あらゆる“美”というものに対して探求を深めた人なので、最初はちょっと難しいと思うし、険しい目で睨まれているような感じもしちゃうかもしれません。でもこの1冊からスタートすると、小林秀雄という人の本当の魅力と、彼がすごく深いところに潜って考えていた理由がよくわかるんです。小林さん:僕はずっと、小林秀雄と数学者の岡 潔との対談、『人間の建設』が積んだままになっていて…。幅さん:岡潔は理数系の人ですからね。究極の理系と究極の文系の二人が一周回って共通項を見つけるという、あれは素晴らしい本ですね。小林秀雄が研究したランボオ、ドストエフスキイなど、直接そういう本を読むのも良いのですが、僕はまず小林秀雄氏の“人”みたいなものを知っていただいて、それからオリジナルにいっていただくのが良いかなと思います。で、なんでこれを小林さんに選んできたかというと…タイトルにもなっている、『美しい花がある。花の美しさという様なものはない』っていう有名な小林秀雄の言葉がありますが、若松英輔さんなりの考えを披露してくれているんです。やはり、美学を深めていた人だから、しかもそれを広めようと批評していた人だから、本来なら雄弁になるじゃないですか。美しいものに対していろんな言葉をあてがったり、美しさについて考えようとそれを定義したり、否定していこうとする。でも、本当に人が美しいものを見たとき、そんなに雄弁にはならないのではないか。人は黙る。そして、自らの手でものをつくりたくなるのではないか、ということを小林秀雄は言っている。それが本当に美しいものに出くわした時の人間の感情なのではなかろうか、ということを書いているんです。それを若松英輔さんがわかりやすく説明してくれています。結局自分も批評っていう、言葉を尽くして美を語ることしかできないけど、本当に様々な物づくりをしている人たちと同じような精度と、芯と深さみたいなものを持って、“批評”という書く行為をどうやって極めていくかを考えていた人ですね。小林さん:伴走者としての矜恃というのか、批評対象と同じ強度を持ってね。幅さん:やっぱり小林さんも美しいものって何だろうって、常に考えながら仕事をしているから。自分なりに言葉をうまくあてがって、美しさというものを何とか伝達しようとするわけですが、とはいえ、それってすごく難しいこと。難しいからこそ、それを生涯かけて挑んできた小林 秀雄という人の流れがわかります。そういう意味で、ぜひ小林 和人先生に読んでいただきたい。小林の仲間として。小林さん:それは是非とも読まねば、ですね。そういえば若松さんがラジオでお話しされているのを聞いて、熱い方だなと思った覚えがあります。幅さん:自分はすごく好きですね、彼のこと。この本では、小林秀雄が憑依したかのようです。小林さん:最近、ドフトエフスキイとか、学生時代に読んでおくべきだったような、所謂名作というか、そういうものを読まなくちゃいけないなと思っていて。幅さん:古典は重要ですね。小林さん:そうそう、ある方の本でにあったのだけど、『名作を体に通過させる』というのが必要だなと。短期的な意味じゃなくて、さっき幅さんが言ったように、遅効性みたいなことと重なるような意義があるかなって。幅さん:古い小説を、3分間であらすじだけ読んで、読んだ気になるみたいなことももちろんできるのですが、本当に主人公と自分の感情を重ねて、あの世界にすーっとゆったり潜っていく…読んでいて苦しいとか、そういうね。今はエンターテイメントが受動になってきている気がします。YouTubeでもなんでも、自分で選んでいるようで、アルゴリズムで勝手に再生されている。見ているというよりは、見せられているというか、自分の余白に注入されているような感じ。でも本のいい所って、読んでいる途中で止まったり、読み戻ったり、別の資料をあたったり…自分でコンテンツに接している時間をコントロールできること。あくまでも主体が自分で、ここ(本)にどう入っていけるのかが問われているという意味で、やっぱりちょっと違うんですよ、他のエンターテイメントとは。今は人間よりもシステムの方がどんどん上位にきていて、そこから落ちてくるもので時間を楽しく過ごしているのだけど、やっぱり僕は主体的に選んで、自分でいろんなことを判断できるように生きていきたいと思っています。そういう意味で、紙の本はしばらくやり続けます。小林さん:さっきチラッと苦しみという言葉が出ましたが、それって時として負荷を受け手にもたらすというかね。幅さん:やっぱり読書にも筋力がいるんですよ。長いものをずっと読むことをしばらく忘れていて、斜め読みに慣れすぎちゃうと、長いものを全然読めない。自分でもそう。でも頑張って読んでいると、だんだん戻ってくるんです。自転車と同じ、読み方は覚えていますからね。でもそういう意味で、本当に久方ぶりにしっかりとしたものをゆっくり、口の中で飴玉転がすように読むというのは、悪くないんじゃないかなぁと思います。ぜひ読んでみてください、3300円です(笑)。小林さん:でも、そこから得られるものはね!幅さん:すごいですよね。本は高い、高いって言われますが、一生読み続けられますからね。そう考えると本当にすごいものだと思います。――2回に渡り、小林和人さんと幅允孝さんの対談をお届けしました。編集という仕事に携わるお二人が選ぶモノゴトの話、いかがでしたでしょうか。画面の中で全てを完結できてしまう世の中ですが、自分で足を運んで手に取ってみる、もしくはページをめくってみる…そんな買い物や読書の時間を大切にしてみたくなったのでは?LOST AND FOUNDの2年目、皆さまの大切な時間を有意義なものにできるよう、これからも小林和人さんとともに楽しい店づくりをしていきます。 text by Sahoko Seki

小林和人×幅允孝 1周年記念対談 vol.2 幅さんが小林さんに選んだ本の話

LOST AND FOUND旗艦店オープン1周年を記念して、プロダクトセレクターを務める小林和人さん(Roundabout, OUTBOUND オーナー)と、彼がラブコールを送ったBACH代表・幅允孝さんの対談が実現しました。今回は話が弾んだ対談の後半、幅さんが小林さんに本をオススメします。 空港での没収品を撮影した“LOST AND FOUND”な写真集 幅さん:まずは、オランダのアーティストでデザイナー、クリスチャン・メンデルツマの最初の卒業制作『Checked Baggage』を知っていますか?彼女はデザイナーとして世界的な注目を集めています。表紙の部分にカミソリやらナイフ?やらが入っているのですが、これも含めて一冊の本。実はこれ、飛行機に乗るときにカバンの中に爪切りやナイフが入っていたら、没収されてしまうじゃないですか。スキポール空港(アムステルダム)で出た、そんな1週間分の大量の没収品を1冊の写真集にまとめたんです。種類ごと、色ごとに、綺麗にページを分けて撮影されていて、完全にタイポロジーの世界ですよね。没収されたものを写真集にして、しかも没収された何かと一緒にパッケージするっていう、これ、LOST AND FOUND感ありません?小林さん:まさに!並びが美しいから、見ていて飽きないですね。(ページをめくりながら)爪切りもダメなんだ!幅さん:気をつけてくださいね。色々妄想が膨らみますよね。なんでこれを持ち込んだのだろうとか、朝慌ててたのかなとか。 小林さん:自分も店で商品の陳列をしていて、標本的な展示というのが念頭にありまして。幅さん:まさに、ですね。この本は2004年に1000冊の本が出版され、一冊ごとに没収された元の品物が手渡されています。しばらくレアブックと呼ばれていたのですが、このほどもう一度リプリントされました。2004年と2022年だと、やっぱり飛行機に乗ることの意味や、テロに対する考え方が変わってきていて。当時はまだ少しだけ“遊べる、笑える”といった感じだったのが、今はシリアスな感じになっていますね。飛行機に乗ってどこかにいくということ自体が、すごい希少価値に変わりつつある。円も安いし、コロナもなかなか治まらないし。そういったことを考えると、同じ本でも実は二度と同じようには読めないと思っています。時間を経て、パラパラとめくりながらちょっと考える部分があったりして。何かを説明したり、答えを与えてくれるものではないですが、考える余白は多い1冊なんじゃないかなぁと思って、選んでみました。小林さん:まさに重層的な価値を帯びた1冊ですね。改めてこの場で見ると価値を発見できて。嬉しいなぁ。 小林秀雄 目線で 美しいものを見たときの人間の感情を解いた一冊 幅さん:続いて、若松英輔さんの『小林秀雄 美しい花』を読んだことはありますか?若松さんは三田文學の編集長もしていた、詩人・批評家としても知られている方ですが、この本は小林秀雄の評伝ですね。彼なりに小林秀雄を肉薄して書いた一冊です。小林秀雄は文学批評大家であり、あらゆる“美”というものに対して探求を深めた人なので、最初はちょっと難しいと思うし、険しい目で睨まれているような感じもしちゃうかもしれません。でもこの1冊からスタートすると、小林秀雄という人の本当の魅力と、彼がすごく深いところに潜って考えていた理由がよくわかるんです。小林さん:僕はずっと、小林秀雄と数学者の岡 潔との対談、『人間の建設』が積んだままになっていて…。幅さん:岡潔は理数系の人ですからね。究極の理系と究極の文系の二人が一周回って共通項を見つけるという、あれは素晴らしい本ですね。小林秀雄が研究したランボオ、ドストエフスキイなど、直接そういう本を読むのも良いのですが、僕はまず小林秀雄氏の“人”みたいなものを知っていただいて、それからオリジナルにいっていただくのが良いかなと思います。で、なんでこれを小林さんに選んできたかというと…タイトルにもなっている、『美しい花がある。花の美しさという様なものはない』っていう有名な小林秀雄の言葉がありますが、若松英輔さんなりの考えを披露してくれているんです。やはり、美学を深めていた人だから、しかもそれを広めようと批評していた人だから、本来なら雄弁になるじゃないですか。美しいものに対していろんな言葉をあてがったり、美しさについて考えようとそれを定義したり、否定していこうとする。でも、本当に人が美しいものを見たとき、そんなに雄弁にはならないのではないか。人は黙る。そして、自らの手でものをつくりたくなるのではないか、ということを小林秀雄は言っている。それが本当に美しいものに出くわした時の人間の感情なのではなかろうか、ということを書いているんです。それを若松英輔さんがわかりやすく説明してくれています。結局自分も批評っていう、言葉を尽くして美を語ることしかできないけど、本当に様々な物づくりをしている人たちと同じような精度と、芯と深さみたいなものを持って、“批評”という書く行為をどうやって極めていくかを考えていた人ですね。小林さん:伴走者としての矜恃というのか、批評対象と同じ強度を持ってね。幅さん:やっぱり小林さんも美しいものって何だろうって、常に考えながら仕事をしているから。自分なりに言葉をうまくあてがって、美しさというものを何とか伝達しようとするわけですが、とはいえ、それってすごく難しいこと。難しいからこそ、それを生涯かけて挑んできた小林 秀雄という人の流れがわかります。そういう意味で、ぜひ小林 和人先生に読んでいただきたい。小林の仲間として。小林さん:それは是非とも読まねば、ですね。そういえば若松さんがラジオでお話しされているのを聞いて、熱い方だなと思った覚えがあります。幅さん:自分はすごく好きですね、彼のこと。この本では、小林秀雄が憑依したかのようです。小林さん:最近、ドフトエフスキイとか、学生時代に読んでおくべきだったような、所謂名作というか、そういうものを読まなくちゃいけないなと思っていて。幅さん:古典は重要ですね。小林さん:そうそう、ある方の本でにあったのだけど、『名作を体に通過させる』というのが必要だなと。短期的な意味じゃなくて、さっき幅さんが言ったように、遅効性みたいなことと重なるような意義があるかなって。幅さん:古い小説を、3分間であらすじだけ読んで、読んだ気になるみたいなことももちろんできるのですが、本当に主人公と自分の感情を重ねて、あの世界にすーっとゆったり潜っていく…読んでいて苦しいとか、そういうね。今はエンターテイメントが受動になってきている気がします。YouTubeでもなんでも、自分で選んでいるようで、アルゴリズムで勝手に再生されている。見ているというよりは、見せられているというか、自分の余白に注入されているような感じ。でも本のいい所って、読んでいる途中で止まったり、読み戻ったり、別の資料をあたったり…自分でコンテンツに接している時間をコントロールできること。あくまでも主体が自分で、ここ(本)にどう入っていけるのかが問われているという意味で、やっぱりちょっと違うんですよ、他のエンターテイメントとは。今は人間よりもシステムの方がどんどん上位にきていて、そこから落ちてくるもので時間を楽しく過ごしているのだけど、やっぱり僕は主体的に選んで、自分でいろんなことを判断できるように生きていきたいと思っています。そういう意味で、紙の本はしばらくやり続けます。小林さん:さっきチラッと苦しみという言葉が出ましたが、それって時として負荷を受け手にもたらすというかね。幅さん:やっぱり読書にも筋力がいるんですよ。長いものをずっと読むことをしばらく忘れていて、斜め読みに慣れすぎちゃうと、長いものを全然読めない。自分でもそう。でも頑張って読んでいると、だんだん戻ってくるんです。自転車と同じ、読み方は覚えていますからね。でもそういう意味で、本当に久方ぶりにしっかりとしたものをゆっくり、口の中で飴玉転がすように読むというのは、悪くないんじゃないかなぁと思います。ぜひ読んでみてください、3300円です(笑)。小林さん:でも、そこから得られるものはね!幅さん:すごいですよね。本は高い、高いって言われますが、一生読み続けられますからね。そう考えると本当にすごいものだと思います。――2回に渡り、小林和人さんと幅允孝さんの対談をお届けしました。編集という仕事に携わるお二人が選ぶモノゴトの話、いかがでしたでしょうか。画面の中で全てを完結できてしまう世の中ですが、自分で足を運んで手に取ってみる、もしくはページをめくってみる…そんな買い物や読書の時間を大切にしてみたくなったのでは?LOST AND FOUNDの2年目、皆さまの大切な時間を有意義なものにできるよう、これからも小林和人さんとともに楽しい店づくりをしていきます。 text by Sahoko Seki