小林和人が選んだもの 「タオルの話」

ひとつの物について深く探っていくことで、物選びがグッと楽しくなる。
この連載では、LOST AND FOUNDセレクター・小林和人さんが、このお店で選んだアイテムの中から毎回ひとつをピックアップし、とことん話します。

今回小林さんが話してくれたのは、身近な存在「Micro Cotton」のタオルについてです。

洗うたびに、風合いが良くなる

小林さん:90年の歴史を持つインド・シャラダ社のプロダクトです。アメリカ政府公館や専用機でも採用されているタオルなんですよ。
最近は始めからふんわりした軽くて柔らかいタオルが好まれますが、ものによっては使っていくうちにへたってきたりすることもあると思うんですよ。でもこのタオルは密度感があって厚みもしっかりしていて、洗うたびに信頼感が増していきます。店頭で触った感触よりも、使いこんだ先の手触りの方が好きですね。

何役もこなす、万能アイテム

小林さん:頻繁に手を洗う今の時代、洗面所の手拭きタオルは気持ち良いものを使いたいですよね。これはしっかりと吸水性があるので、我が家のような四人家族でも大丈夫。大人数が集まる相撲の稽古場にも良いかもしれないですね。
地厚なので、フェイスタオルはバスマットにもなります。小さいハンドタオルは赤ちゃんのげっぷタオルとしてもオススメ。出産祝いから十両昇進の記念品としてなど、贈り物にも喜ばれると思います。

扁平足予防トレーニングに必須!?

小林さん:実は最近、扁平足予備軍かもしれなくて。自分の店で靴の受注会をしたときに発見したんですよ。土踏まずに意識を集中したら、右のアーチが下がっているような…。靴の作家の方に話したら、「年齢とともに筋力が下がっているのかも」と言われました。
ということで、足の指をグーパーグーパーするトレーニングを始めました。足でタオルを手繰り寄せるのが効果的で、「Micro Cotton」のミニバスタオルを使っているんですよ。弾力のあるタオルでないと適切な負荷がかからないから、これは扁平足予防トレーニングにぴったりなんです(笑)!

“ラグジュアリー”改め、身近な存在

小林さん: LOST AND FOUNDでは、「Micro Cotton」の3つのラインのうち“ラグジュアリーシリーズ”を置いているのですが、“ラグジュアリー”という言葉に臆することなく、身近な存在として使っていただきたいですね。もちろん使用した時の満足感はしっかりあるのですが、決して仰々しいものではなく、日常使いのタオルとして位置付けて頂けたらと思います。白、黒、グレーの3色のモノトーンカラーもご家庭で使いやすいですね。なかでも、真っ黒のタオルは珍しいかもしれません。

店頭に並んでいる時点でしっかりとした厚みながらやわらかく、良さを感じていただけるはずだが、洗うたびにもっと風合いが良くなるという小林さんの言葉は、確かな実証を持っているからこそ。取材中に何度も洗濯をした愛用中のフェイスタオルを持参してくれた。
誰もが人生の中で繰り返す、安心できるタオル選びの旅に、ようやく終止符がうてるはず!

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小林 和人 kazutokobayashi
1975年東京都生まれ。1999年多摩美術大学卒業後、国内外の生 活用品を扱う「Roundabout」を吉祥寺にオープン(2016年に代々木上原に移転)。2008年には非日常にやや針の振れた温度の品々を展開する「OUTBOUND」を始動。両店舗のすべての商品のセレクトや店内ディスプレイ、展覧会の企画を手がける。
「LOST AND FOUND」ではセレクターを務める。



interview & text by Sahoko Seki
photo by Naoki Yamashita

※記事に価格の掲載がある場合、表示価格は投稿当時のものとなります。

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